東京大学1996年後期理科数学第1問(解答・解説)

(1)
番号1、2、3、・・・、nのそれぞれのボールに対して、A、B、Cのどの箱に入れるかで3通りあるから、全部で3通りあります。
(2)
n個のボールと2つのしきりを横1列に並べると考え、左側のしきりの左側にあるボールをAの箱に、左側のしきりと右側のしきりの間にあるボールをBの箱に、右側のしきりの右側にあるボールをCの箱に入れたと考えればいいですね。
(n+2)カ所のうちしきりを置く2カ所を選べばよいから、求める場合の入れ方は全部で
  (n+2)×(n+1)/(2×1) ←組み合わせですね。
 =(n+2)(n+1)/2通り
あります。
(3)
(1)の箱の区別をなくした場合ですね。
1つの箱に入れる場合、(1)ではA、B、Cの3通りと数えていますが、この問題では、3/3=1通りになります。
それ以外の場合、(1)では、(3−3)通りと数えていますが、この問題では、
  (3−3)/(3×2×1) ←(箱の並べ替え方の場合の数)倍カウントしているので、それで割ればいいですね。例えば、A(n−2)個、B2個、C0個の場合、A、B、Cの個数の入れ替え方が(3×2×1)通りありますね。他の場合についても同様です。結局のところ、選んで並べる場合の数を求める際、まず選び、次に並べるという方針で、(選び方の場合の数)×(並べ替え方の場合の数)=(選んで並べる場合の数)とすることがよくありますが、これを逆算しているだけです。
 =(3n−1−1)/2
通りになります。
したがって、求める場合の入れ方は全部で
  1+(3n−1−1)/2
 =(3n−1+1)/2通り
あります。
(4)
(2)の箱の区別をなくし、さらにn=6mとした場合ですね。
次の3つの場合が考えられますね。
 (あ)3つの箱に入れたボールの個数がすべて同じ場合
 (い)2つの箱に入れたボールの個数だけが同じ場合
 (う)3つの箱に入れたボールの個数がすべて異なる場合
箱の区別をいったんつける(☆の場合とします)と、(3)のnが6mの場合になるので、全部で
  (6m+2)(6m+1)/2
 =(3m+1)(6m+1)
 =(3m+1)×6m+(3m+1)×1 ←分配法則を利用しました。
 =18m+9m+1(通り) ←分配法則を利用しました。
あります。
(あ)の場合
(2m、2m、2m)の1通りありますが、入れ替わりは考えられないので、☆でも1通りと数えていますね。
(い)の場合
  (0、3m、3m)、(2、3m−1、3m−1)、・・・、(6m−2、1、1)、(6m、0、0)の(3m+1)通りのうち(2m、2m、2m)の1通りが除かれて、3m通りありますが、☆の場合、個数の異なる箱の選び方が3通りあるので、3m×3=9m通りと数えていますね。
(う)の場合
☆の場合は、
  18m+9m+1−9m−1
 =18m
と数えていますが、箱の区別をなくすと、
  18m/(3×2×1) ←(箱の並べ替え方の場合の数)倍カウントしているので、それで割ればいいですね。
 =3m通り
となります。
したがって、求める場合の入れ方は全部で(3m+3m+1)通りあります。



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