神戸大学2019年前期理系数学第4問・文系数学第2問(解答・解説)

(1)
群数列の問題ですね。
グループごとに並べて、グループ番号をつけます。
最後のグループを[m]とすると、最後のグループが(あ)1と3と4の場合、(い)1と3の場合、(う)1だけの場合が考えられます。
 [1] 1 3 4
 [2] 1 3 4
 ・・・・・・・・
 [m] ? ? ?
 (mは1以上の整数)
(あ)の場合
nが3の倍数のときですね。
n=m×3となるから、m=n/3となります。
  Sn
 =(1+3+4)×m
 =8×m
 =8×n/3
となります。
(い)の場合
nが3で割ると2余る数のときですね。
n=m×3−1となるから、m=(n+1)/3となります。
  Sn
 =(1+3+4)×m−4
 =8×m−4
 =8×(n+1)/3−12/3
 =(8×n−4)/3
となります。
(う)の場合
nが3で割ると1余るときですね。
n=m×3−2となるから、m=(n+2)/3となります。
  Sn
 =(1+3+4)×m−(4+3)
 =8×m−7
 =8×(n+2)/3−21/3
 =(8×n−5)/3
となります。
以上(あ)〜(う)より、Sn
  8×n/3 (nが3の倍数のとき)
  (8×n−4)/3 (nが3で割ると2余る数のとき)
  (8×n−5)/3 (nが3で割ると1余る数のとき)
となります。
(2)
各グループの和が8の倍数であることから、(あ)の場合のSnは8で割り切れる数、(い)の場合のSnは8で割ると1+3=4余る数、(う)の場合のSnは8で割ると1余る数となります。 ←このことは(1)の計算過程からもわかりますね。
ところが、2019は8で割ると3余る数だから、Sn=2019となることはありえません。
(3)
  8×m−7 → 1、9、17、・・・
  8×m−4 → 4、12、20、・・・
  8×m   → 8、16、24、・・・
だから、Snは、8で割ると1、4、0余る数(自然数)のすべてを表すことができます。
kを4で割った余りが0、1、2、3のときにk2を8で割った余りがどのようになるかを考察します。
kを4で割ったときの商がqで余りがr(r=0、1、2、3)とすると、k=4×q+rとなります。
神戸大学2019年前期理系数学第4問・文系数学第2問(解答・解説)の図

上の面積図において、黄色の部分は16の倍数だから当然8の倍数になります。 ←r=0のときは、黄色の部分だけになります。
黄緑色の部分は4の倍数で、同じ4の倍数が2個あるから、黄緑色の部分2個では8の倍数になります。
結局、k2を8で割った余りは、r2を8で割った余りと一致することになります。
 02=0→8で割った余りは0
 12=1→8で割った余りは1
 22=4→8で割った余りは4
 32=9→8で割った余りは1
となるから、k2(当然、自然数ですね)を8で割った余りは0か1か4となります。
したがって、どのような自然数kに対しても、Sn=k2となる自然数nが存在することになります。



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