フェリス女学院中学校98年第6問(解答・解説)


「2つの時計AとBを、ともに2月1日午前10時に正しく合わせました。Aの時計が2月2日午前10時になったとき、Bの時計は2月2日午前9時54分でした。」ということから、
  Aの時計の進む時間:Bの時計の進む時間
 =60×24分:(60×24−6)分  ←6で割れますね。
 =240:(240−1)
「Aの時計は1日に6分進むことがわかっています。」ということから、
  Aの時計の進む時間:正しい時計の進む時間
 =(60×24+6)分:60×24分  ←6で割れますね。
 =(240+1):240
これで、簡単な比合わせの問題(連比の処理)になりましたね。
 連比の処理→共通部分の比を揃(そろ)える
    Bの時計の進む時間:正しい時計の進む時間
 =(240−1)×(240+1):240×240 ←計算は(※)を参照
 =(240×240−1):240×240
 =(240×240−1)/(240×240):1
 ={1−1/(240×240)}:1 ←Bの時計の進む時間は、正しい時計の進む時間の1/(240×240)だけ少ない(つまり、遅れる)ことがわかりますね。
結局、Aの時計は、正しい時計が24時間進む間に
  24×60×60×1/(240×240) ←うまく約分できますね。
 =3/2=1.5秒
遅れます。

(※)和と差の積
一般に、(○−□)×(○+□)=○×○−□×□となります。
  (○−□)×(○+□)
  (○−□)が(○+□)個→(○−□)が○個と(○−□)が□個
 =(○−□)×○+(○−□)×□
  ○が(○−□)個、□が(○−□)個
 →○が○個あって、そこから○を□個を引く、□が○個あって、そこから□を□個を引く

 =○×○−○×□+□×○−□×□
 =○×○−□×□
次の図でも確認しておきましょう。
和と差の積の面積図

  (○−□)×(○+□)
 =斜線部分の四角形ADFCの面積
 =四角形AGHBの面積+四角形BHICの面積−四角形DGHEの面積−四角形EHIFの面積
 =○×○+○×□−□×○−□×□
 =○×○−□×□
なお、四角形DGHEと四角形BHICを重ね合わせて考えてもいいでしょう。



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