慶應義塾普通部2004年算数第5問(解答・解説)


道の選び方の問題に、次のような有名な問題があります。
(問題)次の図において、点Pから点Qまで遠回りしないで行く方法は、全部で何通りありますか。
道の選び方の問題の図1

この問題に対しては、下の図のように、各角の点までの行き方を書き込む解法があります。
道の選び方の問題の図2

ある角までの行き方は、その手前の角までの行き方の和なっています。
この方法を、応用して解きます。
ただ、本問の場合、同じ地点を何度も通るため、数字で混乱する可能性があります。
そこで、各秒ごとに数字にしるしをつけていきます。
場合の数を書き込む際、DとEが条件的に同じであることと、奇数秒後はB、D、Eのいずれかに到着し、偶数秒後はAかCのいずれかに到着することに注意するとよいでしょう。
慶應義塾普通部2004年算数第5問(解答・解説)の図

上の図より、@4通り、A10通りとわかります。
この解法と同様の考え方で解ける問題がホームページ(ラ・サール中学校1997年算数1日目第4問)で取り上げているので、ぜひ解いてみましょう。
(別解)
この程度であれば、次のようにしてもよいでしょう。
Aで@がうまく利用できるので、こちらの解法が出題者の想定していたものでしょうね。
@
3秒後にBに到着するためには、2秒後にBの隣(AかC)にいる必要があります。
2秒後にCにいるのは、A→B→Cの1通り、2秒後にAにいるのは、A→(BかDかE)→Aの3通りだから、全部で
  1+3
 =4通り
あります。
A
4秒後にAに到着するためには、3秒後にAの隣(BかDかE)にいる必要があります。
3秒後にBにいるのは、@より、4通りあります。
3秒後にDに到着するためには、2秒後にDの隣(A)にいる必要があります。2秒後にAにいるのは、@より、3通りあります。
3秒後にEに到着する場合は、3秒後にDに到着する場合同様、3通りあります。 条件の対等性を利用して作業を減らす!
結局、全部で
  4+3+3
 =10通り
あります。



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