開成高等学校2015年数学第4問(解答・解説)


一般に、次のことが成り立ちます(神戸女学院中学部1995年算数2日目第4問の解答・解説を参照)。
 約数が1個の整数・・・1
 約数が2個の整数・・・素数
 約数が3個の整数・・・素数の2乗(同じ素数2個の積)
 約数が奇数個の整数・・・平方数
このことを利用して解きます。
(1)
  180=2×2×3×3×5 ←九九の逆などを利用して素早く素因数分解しました。
だから、
  <180>
 =3×3×2 ←約数の個数の求め方については、神戸女学院中学部1995年算数2日目第4問の解答・解説を参照
 =18
となります。
また、18=2×3×3だから、
  <<180>>
 =<18>
 =2×3
 =6
となります。
(2)
6の約数のペアは1、6と2、3だから、素因数が1種類の場合(□×□×□×□×□(□は素数)の場合)と2種類の場合(□×〇×〇(□と〇は異なる素数)の場合)が考えられます。
3の倍数であるものを考えるのだから、素因数3を少なくとも1つ含む場合を考えることになります。
(あ)素因数が1種類の場合(□×□×□×□×□(□は素数)の場合)
□は3となりますが、50以上100以下の整数という条件を満たさないので、この場合はありません。
(い)素因数がと2種類の場合(□×〇×〇(□と〇は異なる素数)の場合)
□=3のとき、〇×〇は50/3=16.・・・以上、100/3=33.・・・以下だから、3×5×5=75だけが条件を満たします。 上限チェック!下限チェック!
〇=3のとき、□は50/(3×3)=5.・・・以上100/(3×3)=11.・・・以下だから、7×3×3=63、11×3×3=99だけが条件を満たします。
したがって、求める3つの数は63、75、99となります。
(3)
約数が2個の整数は素数だから、<y>は問題文に与えられた25個の素数のいずれかとなります。
yは素数でないことから、<y>=2となりえず、結局、<y>は問題文に与えられた25個の素数のうち2以外のものとなります。
<y>=△のとき、△が素数であることから、yはある素数を(△−1)個かけ合わせたものとなります。
2を(11−1)個かけ合わせた数は1024となり、100より大きくなるから、△は7以下となります。 上限チェック!
△=7のとき、2×2×2×2×2×2=64だけが条件を満たしますね。
△=5のとき、2×2×2×2=16、3×3×3×3=81だけが条件を満たします。
△=3のとき、2×2=4、3×3=9、5×5=25、7×7=49だけが条件を満たします。
したがって、条件を満たすyは4、9、16、25、49、64、81となります。
(4)
約数が3個の整数は素数の平方数となるものだから、<z>=△×△(△は素数)となります。
2を10個かけ合わせた数ですら200を超えるので、<z>=5×5=25以上となることはありえませんね。 上限チェック!
結局、<z>=2×2=4または3×3=9となります。
(A)<z>=4の場合
4の約数のペアは1、3と2、2だから、素因数が1種類の場合(□×□×□(□は素数)の場合)と2種類の場合(□×〇(□と〇は異なる素数)の場合)が考えられます。
2の倍数であるものを考えるのだから、素数のうち唯一の2の倍数である素因数2を少なくとも1つ含む場合を考えることになります。
(あ)素因数が1種類の場合(□×□×□(□は素数)の場合)
2×2×2=8の1個だけが条件を満たします。
(い)素因数が2種類の場合(□×〇(□と〇は異なる素数)の場合)
□=2と考えればいいですね。
2×☆(☆は問題文に与えられた25個の素数のうち2以外の24個の素数)の24個が条件を満たします。
この場合は、条件を満たすものが1+24=25個あります。
(B)<z>=9の場合
9の約数のペアは1、9と3、3だから、素因数が1種類の場合(□を9個かけ合わせた数(□は素数)の場合)と2種類の場合(□×□×〇×〇(□と〇は異なる素数)の場合)が考えられます。
2の倍数であるものを考えるのだから、素数のうち唯一の2の倍数である素因数2を少なくとも1つ含む場合を考えることになります。
(あ)素因数が1種類の場合((□を9個かけ合わせた数(□は素数)の場合)
2を9個かけ合わせた数は512となるので、条件を満たしませんね。
(い)素因数が2種類の場合(□×□×〇×〇(□と〇は異なる素数)の場合)
□=2と考えればいいですね。
〇×〇は200/(2×2)=50以下となるから、〇×〇=3×3、5×5、7×7の3個だけが条件を満たします。
この場合は、条件を満たすものが3個あります。
以上(A)、(B)より、条件を満たすzは25+3=28個あります。



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