筑波大学附属駒場高等学校2017年数学第2問(解答・解説)

(1)
30を素因数分解すると、2×3×5となるから、nは2でも3でも5でも割り切れない数となります。 ←個数だけであれば、30×1/2×2/3×4/5=8個とすぐに求められます。
2、3、5で割り切れる数はそれぞれ2個、3個、5個ごとに現れるので、2でも3でも5でも割り切れない数は30(2と3と5の最小公倍数)個ごとに現れます。
そこで、小さいほうから30個書き出して調べます。 
横に6個ずつ数を並べ、2の倍数、3の倍数を縦方向に消して、5の倍数を左斜め下方向に消していきます。
  
筑波大学附属駒場高等学校2017年数学第2問(解答・解説)の図

残った8個の数だけが条件を満たすことがわかります。
答えは 1、7、11、13、17、19、23、29となります。
(2)
(1)で書き出した際の状況から、30との最大公約数が1となる整数の候補は、6で割ると1か5余るものとなります。
100は6で割ると4余る数だから、n、mはともに6で割ると5余る数となります。 ←n、mそれぞれについて6で割った余りは2通り考えられるから、2×2=4通りを調べつくすだけです。
6で割ると5余る数で5で割り切れないものを書き出すと、次のようになります。
 95×、89、83、・・・、59、53、47、41、・・・、17、11 ←接近した数と離れた数が必要なので、その部分だけ書き出しました。
m−nの値が大きいものから2つの(n,m)は(11,89)、(17,83)となり、m−nの値が小さいものから2つの(n,m)は(47,53)、(41,59)となります。
(3)
30ごとに条件を満たします。
  2017÷30
 =67・・・7
だから、数を書き出すと次のようになります。
 [1] 1 7 11 13 17 19 23 29
 ・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・
 [67] 〇 〇 〇 〇 〇 〇 ◎ □
 [68] ☆ △
 (△=2017、☆=2011、□=2009)
条件を満たす数が1セット(30個)に8個あり、半端の7個に2個あるから、全部で
  8×67+2
 =538個
あります。
次に、半端でない部分に関しては倍数(倍数でないもの)が対称に並んでいることに着目して和を計算します。
 1+□=7+◎=・・・=2010
となり、2個で2010だから、536個では
  2010×536×1/2
 =538680
となります。
したがって、求める和は
  538680+2011+2017
 =542708
となります。
(別解)
1セットごとの和が等差数列になっていることに着目して和を求めます。
 [1]の和は120
 [2]の和は120+30×8
 [3]の和は120+30×8×2
 ・・・・・・・・・・・・・・・
 [67]の和は120+30×8×66
だから、求める和は
  (120+120+30×8×66)×67×1/2+2011+2017 ←等差数列の和の公式を利用しました。
 =542708
となります。



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