開成中学校2007年算数第4問(解答・解説)

(1)
まず切り口を書き込みます。
親切な誘導があるので、それに従います。 ←通常は、同一面上の点AとH、HとIを結んだ後、平行な面に現れる切り口の線が平行となることを利用して、IJをHAと平行に引き、最後に、同一面上の点JとAを結ぶことになります。
まず、同一面上の点AとHを結びます。
次に、同一面上の点HとIを結びます。その際、HIを延長した線とEFを延長した線とがKで交わることが問題文からわかるので、HK、EKを引いてしまいます。
次に、AKを引き、BFを交わる点をJとし、最後に、JとIを結びます。
開成中学校2007年算数第4問(解答・解説)の図1

三角形JFIと三角形AEHは相似(相似比は、FI:BH=(6−1.5):6=3:4)だから、
  FJ
 =EA×3/4 ←直角三角形の辺の比が、中:小=6:2=3:1となることを利用して、FJ=FI×1/3としてもいいでしょう。
 =2×3/4
 =3/2cm
となります。
三角形IFKと三角形IGHのちょうちょ相似(相似比は、FI:GI=4.5:1.5=3:1)だから、
  FK
 =GH×3
 =1×3
 =3cm
となります。
(2)
(ア)
AEの長さが2cmで、これが解答用紙の方眼紙の2めもり分だから、1めもり分の長さは1cmになります。
解答用紙に、まず、わかりやすい面(三角形AEKと三角形EHK)を書き込みます。
最後に、AHの上側に三角形AHKを書き込むのですが、その際、AKの長さが、直角をはさむ2辺の長さが2cm、4cmの直角三角形の斜辺の長さと等しくなり、KHの長さが、直角をはさむ2辺の長さが4cm、6cmの直角三角形の斜辺の長さと等しくなることに注目すれば、図の水色の直角三角形と黄色の直角三角形にすぐに気づくでしょう。
開成中学校2007年算数第4問(解答・解説)の図2

(イ)
この問題は、「折り紙」の三角錐の問題と考え方は同じですね。
こちらのほうがかなり難しいはずですが、親切すぎる(ア)の誘導があるので、簡単な問題になっています。
三角形KJIと三角形KAHは相似で、相似比がJI:AH=3:4だから、面積比は
  三角形KJI:三角形KAH
 =(3×3):(4×4)
 =9:16
となります。
したがって、台形AHIJの面積は
  三角形KAHの面積×(16−9)/16
 ={6×6−(4×2×1/2+4×6×1/2+6×2×1/2)}×7/16 ←三角形KAHの面積は、(ア)の展開図を利用して、1辺6cmの正方形の面積から3つの直角三角形の面積をひいて求めます。
 =49/8cm2
となります。



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