開成中学校1997年算数第2問(解答・解説)


問題文を整理(24時間制で整理)すると、次のようになります。
 P. 正しい時計 前日21時              Bの時計 前日21時
 Q. 正しい時計 ?時?分 Aの時計 9時     Bの時計 9時
 R. 正しい時計 12時   Aの時計 12時   
 S. 正しい時計 ?時?分 Aの時計 16時55分 Bの時計 17時
(1)
まず、2人の時計の進んだ時間が両方わかるところ、つまり、Q〜Sの間に注目します。
時計が進んだ時間の比は
  Aの時計:Bの時計
 =(16時55分−9時):(17時−9時)
 =7時間55分:8時間
 =475分:480分
 =95:96
となります。
したがって、Bの時計が12時間(前日午後9時から翌日午前9時だから、12時間となることは明らかですね)進む間に、Aの時計は
  12時間×1/96
 =1/8時間
 =1/8×60分
 =7分1/2×60秒
 =7分30秒
だけ少なく進むから、Bが昨夜9時に時計を合わせたとき、Aの時計は、Bの時計より7分30秒進んだ時刻、つまり、(午後)9時7分30秒を示していたことがわかります。
なお、少し計算が面倒ですが、次のようにすることもできます。
Bの時計が12時間進む間に、Aの時計は
  12時間×95/96
 =95/8時間
 =11時間7/8×60分
 =11時間52分1/2×60秒
 =11時間52分30秒
進むから、
  9時−11時間52分30秒
 =前日33時−11時間52分30秒
 =前日21時7分30秒
 =前日午後9時7分30秒
を示していたことになります。
(2)
正しい時計とAの時計を比べます。
まず、正しい時計とAの時計の両方がわかるところ、つまり、P〜Rのところに注目します。 ←(1)より、PのときのAの時計の時間がわかりますね。
時間の比は
  正しい時計:Aの時計が遅れた時間 ←Aの時計を考えると、数字が大きくなり面倒になるので、Aの時計が遅れた時間を考えます。
 =(12時間+3時間):1/8時間 ←(1)の結果を利用しました。
 =120:1
となるから、Aの時計が
  16時55分−12時
 =4時間55分
進む間に、正しい時計は
  4時間55分×120/(120−1)
 =4時間55分×120/119
 =4時間55分×(1+1/119)
 =4時間55分+4時間55分×1/119 ←分配法則を利用しました。
 =4時間55分+295/119分
 =4時間55分+2分+57/119×60秒
 =4時間57分+28.・・・秒
 →4時間57分28秒
進むから、2人が夕方出会った本当の時刻(正しい時計の時刻)は、(午後)4時57分28秒となります。



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