ラ・サール中学校89年1日目第5問(解答・解説)


サイコロの場合の数の問題ですね。
サイコロを2個(2回)ないし3個(3回)ふる問題では、6×6の表をかくことにより解くことができます。

(1)
「さいころ」を2回ふって、Aの位置にいる場合というのは、1回目に出た目と2回目に出た目が等しい場合ですね。
これは、6×6の表をかくまでもありませんが、一応かいておきます。
ラ・サール中学校1989年算数1日目第5問(解答・解説)の図1

求める場合は、6通りですね。
なお、1回目に出た目と2回目に出た目が入れ替わったとしても、本小問の場合、影響はありません。表の赤点線に関して対称となることも確認しておきましょう。対称性を利用して作業を減らす!

(2)
「さいころ」を3回ふって、Aの位置にいる場合というのは、右方向に移動した距離と左方向に移動した距離が等しい場合、すなわち、1回目に出た目と3回目に出た目の和と2回目に出た目が等しい場合ですね。
結局、1回目に出た目と3回目に出た目の和が1以上(実際は、2以上)6以下であればいいですね。 ←このときは、2回目に出た目(1以上6以下)と一致させることができますね。
6×6の表をかいて求めます。
ラサール中学校1989年算数1日目第5問(解答・解説)の図2

求める場合は、
  1+2+3+4+5=15通り
ですね。
なお、1回目に出た目と3回目に出た目が入れ替わったとしても、本小問の場合、影響はありません。表の赤点線に関して対称となることも確認しておきましょう。対称性を利用してミスを減らす!
(別解)
おそらく、この解法が出題者の意図したものでしょう。(1)→(2)→(3)の一連の流れが一番スムーズですから。読み込みすぎかもしれませんが・・・(^^;)
「さいころ」を2回ふっただけで、Aから左側に7cm以上離れることがないから、Aから離れている距離に等しい目が出る(1通り)ことによって、3回目には必ずAに戻って来れます。したがって、「さいころ」を2回ふって、Aより左にいればいいですね。
求める場合は
  (6×6)×1/2×1
  (*)  (☆)  (★)
 =15通り
となります。
(*)2回ふって移動しうるすべての場合
(☆)2回ふってAにいる場合〜(1)
(★)2回ふってAより右にいる場合(1回目に出た目>2回目に出た目)と2回ふってAより左にいる場合(2回目に出た目>1回目に出た目)は同じ数だけありますね。←条件の対等性!!

(3)
(1)と(2)が誘導になっています。
2回目に「さいころ」をふり終わった時点で、はじめと同じ状態に戻っていますね。このことに注目すれば簡単ですね。
はじめ(A) 2回目(A) 5回目(A)
  スタート地点から2回目にAの位置にいる。 
〜(1)
スタート地点 スタート地点から3回目にAの位置にいる。 
〜(2)
 

求める場合は
  6×15 ←同時に起こる⇒積の法則
 =90通り
となります。

(別解)
道の選び方の問題には、次のような有名な問題があります。
(問題)次の図で、点Pから点Qまで遠回りしないで行く方法は、全部で何通りありますか。
道の選び方の問題の図1

この問題に対しては、下図のように、角の点までの行き方を書き込む解法があります。
道の選び方の問題の図2

ある角までの行き方は、その手前の角までの行き方の和なっています。
この方法を、本問に応用します。

ラ・サール中学校1989年算数1日目第5問(解答・解説)の図3

さらに、(3)は次のような図をかいてもいいでしょう。(1)と(2)を利用して、積の法則を利用したほうが楽ですが・・・
ラ・サール中学校1989年算数1日目第5問(解答・解説)の図4




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