灘中学校2008年算数2日目第3問(解答・解説)

(1)
まず、8人のうちの1人に注目します。
この人と同じ組になる人の決め方は、7通りあります。
次に、残った6人のうちの1人に注目します。
この人と同じ組になる人の決め方は、5通りあります。
次に、残った4人のうちの1人に注目します。
この人と同じ組になる人の決め方は、3通りあります。
最後に、残った2人のうちの1人に注目します。
この人と同じ組になる人の決め方は、1通りあります。 ←最後の2人は同じ組にならざるを得ないので、このように考えなくても、1通りであることは明らかですね。
したがって、求める場合の数は
  7×5×3×1 ←「同時に起こる⇒積の法則」
 =105通り
となります。
少し面倒ですが、とりあえず、4つの組に名前があると考えて、4つの組に入る人の組み合わせを確定した後、組に区別がないことを考慮(組の入れ替えの場合の数(4×3×2×1)で割る)してもよいでしょう。
1つ目の組に入る人の決め方が(8×7)/(2×1)通りあり、そのそれぞれに対して、2つ目の組に入る人の決め方が(6×5)/(2×1)通りあり、そのそれぞれに対して、3つ目の組に入る人の決め方が(4×3)/(2×1)あり、そのそれぞれに対して、4つ目の組に入る人の決め方が1通りあるから、求める場合の数は
  (8×7)/(2×1)×(6×5)/(2×1)×(4×3)/(2×1)×1×1/(4×3×2×1)
 =105通り
となります。
(2)
先生Aと同じ組になる生徒の決め方が4通りあり、そのそれぞれに対して、先生Bと同じ組になる生徒の決め方が3通りあり、そのそれぞれに対して、先生Cと同じ組になる生徒の決め方が2通りあり、そのそれぞれに対して、先生Dと同じ組になる生徒の決め方が1通りあるから、求める場合の数
  4×3×2×1 ←単なる順列ですよね。(^^;)
 =24通り
となります。
(3)
(P)
まず、8人のうちの1人に注目します。
この人と同じ組になる人の決め方は、同じ中学の人以外の6通りあります。
(Q)
次に、残った6人のうちの1人(最初に決めた組の2人のどちらかと同じ組の人(どちらでもかまいません))に注目します。
この人と同じ組になる人の決め方は、5通りありますが、最初に決めた組の残り1人(今回注目した人と同じ中学校でない人ですね)とそれ以外の4人では状況が異なるので、場合分けして考えます。
(あ)最初に決めた組の残り1人の場合
残った4人は、同じ中学校から来た人の組が2つになっていますね。
 (参考図)ab ab ccdd
残った4人のうちの1人に注目します。
この人と同じ組になる人の決め方は、同じ中学の人以外の2通りあります。
(い)最初に決めた組の残り1人以外の4人の場合
残った4人は、同じ中学校から来た人が1組(2人)で、あとは別々の中学校から来た2人になっていますね。
 (参考図)ab ac bcdd
同じ中学校から来た人のうちの1人に注目します。
この人と同じ組になる人の決め方は、同じ中学の人以外の2通りあります。
残りの2人(別々の中学校から来た2人になっていますね)は自動的に同じ組になります。
以上より、求める場合は、
  6×(1×2+4×2) ←(P)と(Q)は同時に起こるので、積の法則が適用され、(あ)と(い)は同時に起こらないので、和の法則が適用されますね。(あ)と(い)のそれぞれの中では、同時に起こるので、積の法則が適用されます。
 =60通り
となります。
(別解)
すべての場合((1)で求まっていますね)から、同じ中学校の組がある場合を引いて求めます。
この考え方であれば、樹形図のようなもので書き出しても何とか解けるでしょう。
(あ)同じ中学校の組が1つだけの場合
例えば、Aアの場合を考えます。
残った6人の組み合わせは
  Bウ Cエ Dイ
     CD イエ
  Bエ Cイ Dウ
     CD イウ
  BC Dイ ウエ
     Dウ イエ
  BD Cイ ウエ
     Cエ イウ
の8通りあります。
同じ中学校になる組の選び方は4通りあり、そのそれぞれについて、上の例の場合のように8通りあるから、この場合は、全部で
  4×8
 =32通り
あります。
(い)同じ中学校の組が2つだけの場合
例えば、Aア、Bイの場合を考えます。
残った4人の組み合わせは
  Cエ Dウ
  CD ウエ
の2通りあります。
同じ中学校になる組の選び方は
  (4×3)/(2×1)
 =6通り
あり、そのそれぞれについて、上の例の場合のように2通りあるから、この場合は、全部で
  6×2
 =12通り
あります。
(う)同じ中学校の組が3つだけの場合
同じ中学校の組でない残った2人も必然的に同じ組になるので、この場合はありえませんね。
(え)同じ中学校の組が4つの場合
この場合は1通りありますね。
以上より、求める場合の数は
  105−(32+12+1)
 =60通り
となります。



中学受験・算数の森TOPページへ