灘中学校1996年算数1日目第11問(解答・解説)


灘中学校1996年算数1日目第11問(解答・解説)の図1

ADとBCとFEは平行で、AF=FBだから、DE=ECとなります。
∠HDE=∠GCE(錯角)、∠DEH=∠CEG(対頂角)、DE=CE(1辺とその両端角相等)だから、三角形EDHと三角形ECGは合同になります。 ←実際は、合同になるという結論が感覚的にわかればいいでしょう。
∠DAE=90−60=30度、∠AED=180−(120+30)=30度だから、AD=DEとなります。
DE=[2]とすると、
  DH=[1] ←60度(30度)の三角定規の利用
  AD=[2]
  GC=[1]
  BG=[2][1][3]
三角形GCEの面積を@とすると、
  三角形ADEの面積=A ←三角形HDE(三角形GCE)と高さが共通で、底辺の比がAD:DH=2:1だから
  三角形AFEの面積=三角形BFEの面積=三角形EGBの面積=B
となるので、四角形ABCEの面積(B×3+@=I)は、三角形ADEの面積(A)の
  I/A=5倍
となります。

(別解1)
正三角形の分割
一般に、正三角形は、6つの合同な直角三角形(30度・60度・90度の三角定規)に分割できます。
(30度・60度・90度の直角三角形は、3つの合同な直角三角形に分割できます。)
灘中学校1996年算数1日目第11問(解答・解説)の図2

正三角形の分割+正六角形の分割
因(ちな)みに、正三角形の分割と正六角形の分割を組み合わせると、次のようになります。
灘中学校1996年算数1日目第11問(解答・解説)の図3

さて、問題を解いてみましょう。
灘中学校1996年算数1日目第11問(解答・解説)の図4

問題の台形ABCDは、図のように、12個の直角三角形(三角定規)に分割できます。
四角形ABCEは、直角三角形10個分で、三角形ADEは、直角三角形2個分だから、四角形ABCEの面積は、三角形ADEの面積の5倍となります。

なお、(正三角形の分割+正六角形の分割)の図を利用して解くこともできます。
図のように、水色の直角三角形と紫色の直角三角形を移動します。
すると、問題の図ができあがりますね!!
灘中学校1996年算数1日目第11問(解答・解説)の図5

四角形ABCEは、水色(紫色)の直角三角形10個分で、三角形ADEは、水色(紫色)の直角三角形2個分だから、四角形ABCEの面積は、三角形ADEの面積の5倍となります。

(別解2)
灘中学校1996年算数1日目第11問(解答・解説)の図6

四角形ABCEの面積は三角形ADEの面積の5個分だから、四角形ABCEの面積は、三角形ADEの面積の5倍となります。



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