灘中学校1999年算数2日目第1問(解答・解説)


作業1と作業2は、3の倍数を5(6で割り切れないとき)か25(6で割り切れるとき)に置き換えるということですね。
1の位から続く0の個数は、10(2×5)で割り切れる(ただし、商は整数の範囲(以下同じ))回数と一致するから、2で割り切れる回数(作業3の計算結果を素因数分解したときの素因数2の個数)と5で割り切れる回数(作業3の計算結果を素因数分解したときの素因数5の個数)のうち大きくないほうになります。
この問題で重要なのは、2で割り切れる数の個数、3で割り切れる数の個数、5で割り切れる数の個数になります。
(1)
数が少ないので、書き出してしまえばいいでしょう。
  1 2 5 4 5 25
  7 8 5 10 11 25
  13 14 5 16 17 25
  19 20 5 22 23 25
  25 26 5 28 29 25
2では
  10+5+2+1 ←2の倍数の個数+4の倍数の個数+8の倍数の個数+16の倍数の個数です。例えば、8の倍数は2の倍数、4の倍数、8の倍数のところで合わせて3回カウントしていますが、8は2で3回割り切れるのでちょうどいいですね(以下同様に考えます)。
 =18回
割り切れ、5では
  14+6
 =20回
割り切れるから、1の位から0が18個続いたあとはじめて0でない数が現れます。
(2)
ヴェン図をかくと次のようになります。
  灘中学校1999年算数2日目第1問(解答・解説)の図
黄色の部分はすべて5に、水色の部分はすべて25になります。
以下、[〇]を〇を超えない最大の整数を表すものとします。
(あ)素因数5の個数について
ヴェン図の黄色の部分と水色の部分とピンク色の部分と黄緑色の部分について考えることになります。
 3の倍数・・・ [400/3]=133個
 6の倍数・・・ [400/6]=66個
 5の倍数で3の倍数でないもの・・・[400/5]−[400/15]=80−26=54個 ←5の倍数から15の倍数を除けばいいですね(以下同様に考えます)。
 5×5=25の倍数で3の倍数でないもの・・・[400/25]−[400/75]=16−5=11個
 5×5×5=125の倍数で3の倍数でないもの・・・[400/125]−[400/375]=3−1=2個
 5×5×5×5=625の倍数で3の倍数でないもの・・・0個
だから、素因数5の個数
  133+66+54+11+2
 =266個
となります。
(い)素因数2の個数について
ヴェン図の灰色の部分と黄緑色の部分について考えることになります。
 2の倍数で3の倍数でないもの・・・[400/2]−[400/6]=200−66=134個
 2×2=4の倍数で3の倍数でないもの・・・[400/4]−[400/12]=100−33=67個
 2×2×2=8の倍数で3の倍数でないもの・・・[400/8]−[400/24]=50−16=34個
 2×2×2×2=16の倍数で3の倍数でないもの・・・[400/16]−[400/48]=25−8=17個
 2×2×2×2×2=32の倍数で3の倍数でないもの・・・[400/32]−[400/96]=12−4=8個
 2×2×2×2×2×2=64の倍数で3の倍数でないもの・・・[400/64]−[400/192]=6−2=4個
 2×2×2×2×2×2×2=128の倍数で3の倍数でないもの・・・[400/128]−[400/384]=3−1=2個
 2×2×2×2×2×2×2×2=256の倍数で3の倍数でないもの・・・[400/256]−[400/400より大]=1−0=1個
 2×2×2×2×2×2×2×2×2=512の倍数で3の倍数でないもの・・・0個
だから、素因数2の個数は
  134+67+34+17+8+4+2+1
 =267個
となります。
(あ)、(い)より、1の位から0が266個続いたあとはじめて0でない数が現れます。



中学受験・算数の森TOPページへ