西大和学園中学校1995年算数第5問(解答・解説)
中学校で習う絶対値の記号の問題です。
(1)
[2,7]
=7−2
=5
となります。
(2)
@
与えられた式
=9+8+・・・+1+0+1+2+・・・+89+90
=45+(1+90)×90×1/2 ←1から9までの整数の和が45となることと等差数列の和の公式を利用しました。
=4140
A
@の計算式からわかるように、隣同士に現れた値の差は必ず1となります。
同じ答えになるということは、計算式が90+89+・・・+2+1+0+1+・・・+8+9になるということだから、x−1=90となり、xは91となります。
B
計算式の隣同士に現れた値の差が必ず1となるから、0を中心として左右均等に1、2、3、・・・の数を配置したとき、計算結果が最小になります。
(あ)0の左側に1、2、・・・、49の49個の数を配置し、0の右側に1、2、・・・、50の50個の数を配置した場合
x−1=49となるから、xは50となります。
(い)0の右側に1、2、・・・、49の49個の数を配置し、0の左側に1、2、・・・、50の50個の数を配置した場合
x−1=50となるから、xは51となります。
したがって、求めるxの値は50、51となります。
C
Bのときの計算結果は
49+48+・・・+2+1+0+1+2+・・・+49+50
=1+2+・・・+49+50
+0+1+・・・+48+49
1+3+・・・+97+99 ←1から連続する50個の奇数の和ですね。このような変形をせずに、(参考1)の後半の図を思い浮かべてもいいでしょう。
=50×50 ←1から連続する奇数の和の公式を利用しました。
=2500
となります。
なお、この問題は下の問題と同じです(|n−1|はnと1の差を表します(他も同様))。
(京都大学1961年理系数学第5問)
nが整数であるとき
S=|n−1|+|n−2|+・・・・・・+|n−100|
の最小値を求めよ。またそのときの値を求めよ。
(参考1)1から連続するn個の奇数の和=n×n
○
1=1×1
○●
●●
1+3=2×2
○●○
●●○
○○○
1+3+5=3×3
○●○●
●●○●
○○○●
●●●●
1+3+5+7=4×4
なお、次のような図を思い浮かべると、1+2+・・・+(n−1)+n+(n−1)+・・・+2+1=n×nとなることがわかります。
○
1=1×1
○●
●○
1+2+1=2×2
○●○
●○●
○●○
1+2+3+2+1=3×3
○●○●
●○●○
○●○●
●○●○
1+2+3+4+3+2+1=4×4
(参考2)2から連続するn個の偶数の和=n×(n+1)
〇○
2=1×2
○〇●
●●●
2+4=2×3
〇○●○
●●●○
〇○○○
2+4+6=3×4
〇○●○●
●●●○●
〇○○○●
●●●●●
2+4+6+8=4×5
なお、上の各図において、左端の1列を取り除くと、1から連続する奇数の和になります。このことから、2から連続するn個の偶数の和はn×n+nと表せることがすぐにわかりますね。