洛南高校附属中学校1999年算数A第2問(解答・解説)


余りの周期性(倍数の周期性)の問題ですね。
書き出せば何とかなる問題ですが、いきなり書き出すのは、面倒ですね。
割り切れないより、割り切れる(倍数)ほうが楽だから、なんとか割り切れるようにならないかなという発想が大切です。

(1)
11で割り切れ、12で割ると1余る整数を□とすると、□+11は11でも12でも割り切れる、つまり、132(11と12の最小公倍数)の倍数になります。 ←不足共通パターンの一種〜(共通の)不足を足して倍数に持ち込みます。
結局、□は
  132×○−11(○=1、2、・・・)
  132の倍数
となります。
したがって、最も小さいものは
  132×1−11
 =121
となります。
もし下線部分に気づかなければ、11の倍数を書き出して、12で割ると1余るという条件をチェックするとよいでしょう。
その際、12で割ると1余る数が奇数であることに注目すれば、11の倍数のうち奇数になるものだけを書き出せばいいので、少し楽になります。
11の倍数のうち奇数になるものを書き出すと、
  11、33、55、77、99、121、・・・
   +22 ・・・
121が12で割ると1余る数であることはすぐにわかりますね。
(2)
132×○−11(○=1、2、・・・)と表せる整数のうち、1999より大きい最小の数を考える問題ですね。
132×○−11(○=1、2、・・・)がはじめて1999より大きくなるような○を求めます。
  (1999+11)÷132 ←1980(990×2)が11でも12でも割り切れることに注目して計算すれば、暗算でできますね。
 =15.・・・
だから、132×○−11(○=1、2、・・・)がはじめて1999より大きくなるような○は16となります。
  132×16−11
 =2101
だから、1999に加えた整数(最も小さいもの)は
  2101−1999
 =2101−2000+1 「ひきすぎたら、たす」
 =102
となります。



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