筑波大学附属駒場中学校2002年算数第1問(解答・解説)


0が一の位から連続して並ぶ個数は、商を整数の範囲で考えたときに10(2×5)で割り切れる回数になります。 ←わかりにくければ、小さな数で実験してみましょう。
2で割り切れる回数よりも5で割り切れる回数のほうが明らかに少ないので、5で割り切れる回数を考えればいいですね。
そこで、5の倍数をチェックしていくことになりますが、気をつけることがあります。例えば、25=5×5であれば、5で2回割り切れるということです。
  5・・・5で1回割り切れます。
  10(2×5)・・・5で1回割り切れます。
  15(3×5)・・・5で1回割り切れます。
  20(4×5)・・・5で1回割り切れます。
  25(5×5)・・・5で2回割り切れます。
  30(6×5)・・・5で1回割り切れます。
これで(1)と(2)が解けます。
(1)
20までかけたときにはじめて条件を満たしますね。
なお、24までは条件を満たしますが、25をかけると5で6回割り切れ(当然、2で6回割り切れ)、0が一の位から連続して6個並んでしまうので、最も大きい数を求めな
さいという問題であれば、24になります。
(2)
30までかけたときにはじめて条件を満たしますね。
あとは、8けた目の数字を求めるだけです。
2と5のペアを7個除いたものの積の一の位だけを計算しましょう。
次のようにして分けて考えると、検算がしやすくなります(横に5個ずつ並べたのは、5の倍数を見つけやすくするためです)。
筑波大学附属駒場中学校2002年算数第1問(解答・解説)の図

あとは、2、4、6、8、6、2の積の一の位を計算すればいいですね。
答えは8となります。
(追加設問)
(3)
1〜125までの5の倍数の個数は125/5=25個、1〜125までの25(5×5)の倍数の個数は125/25=5個、1〜125までの125(5×5×5)の倍数の個数は125/125=1個、1〜125までの625(5×5×5×5)の倍数は0個だから、1から125までかけると、0が一の位から連続して
  25+5+1
 =31個
並びます。 ←たとえば、125の倍数(当然、5の倍数で、しかも、25の倍数ですね)であれば、5の倍数、25の倍数、125の倍数として合計3回数えていますが、3回割り切れるのでちょうどいいですね。
(4)
最初に説明したところをよく見ると、25が出てきたときに1個ではなく2個増えるので、そこでxとしてありえない数が1個出てくることがわかりますね。
結局、5で2回以上割れる数が出てきたときにxとしてありえない数が出てくることになります。
5で2回だけ割れる数のときは1個、5で3回だけ割れる数のときは2個、・・・となります。
  25・・・1個
  50・・・1個
  75・・・1個
  100・・・1個
  125・・・2個
結局、ちょうど125までかけたときに出てくる2個のもののうち大きいほうになりますね。
(3)より、31−1=30となります。

京都大学2009年理系甲数学第5問・文系数学第5問も同じような問題なので、ぜひ解いてみましょう。



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