洛星中学校2005年後期算数2第1問(解答・解説)


  2×3×4−1×2×3
 =2×3×(4−1) ←共通部分に注目し、分配法則の逆を利用しました。この程度の計算であれば、計算してしまってもできますが、規則性がわかりにくくなってしまいます。規則性を見抜くためには、小さな例を丁寧に扱うことが大切です。
 =2×3×3
だから、
  2×3=(2×3×4−1×2×3)÷3
となりますね。
他の部分も同様に考えることができますね。
  2×3+3×4+4×5
 =(2×3×4−1×2×3)÷3
 +(3×4×5−2×3×4)÷3
 +(4×5×6−3×4×5)÷3
 =(2×3×4−1×2×3
  +3×4×5−2×3×4
  +4×5×6−3×4×5)÷3 ←分配法則の逆を利用しました。
 =(4×5×6−1×2×3)÷3 ←うまく右斜め下方向に消えますね。
 =4×5×2−1×2 ←分配法則を利用しました。
 =40−2
 =38
となります。
  2×3=(2×3×4−1×2×3)÷3
  3×4=(3×4×5−2×3×4)÷3
  4×5=(4×5×6−3×4×5)÷3
数字が連番で並んでいることと左辺の左側の数字が右辺の括弧の中の左端の数字と一致していることと左辺の右側の数字が右辺の括弧の中の右端の数字と一致していることに注目すれば、規則性は明らかですね。
  98×99=(98×99×100−97×98×99)÷3
  99×100=(99×100×101−98×99×100)÷3
となり、
  2×3+3×4+4×5+……+98×99+99×100
 =(2×3×4−1×2×3)÷3
 +(3×4×5−2×3×4)÷3
 +(4×5×6−3×4×5)÷3
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 +(98×99×100−97×98×99)÷3
 +(99×100×101−98×99×100)÷3
 =(2×3×4−1×2×3
  +3×4×5−2×3×4
  +4×5×6−3×4×5
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  +98×99×100−97×98×99
  +99×100×101−98×99×100)÷3 ←分配法則の逆を利用しました。
 =(99×100×101−1×2×3)÷3 ←うまく右斜め下方向に消えますね。
 =33×100×101−1×2 ←分配法則を利用しました。
 =333300−2 ←33×100×101の計算は、まず33×101を計算し、その後100倍しました。
 =333298
となります。
また、
  100×101=(100×101×102−99×100×101)÷3
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  199×200=(199×200×201−198×199×200)÷3
だから、
  100×101+101×102+102×103+・・・+198×199+199×200
 =(100×101×102−99×100×101)÷3
 +(101×102×103−100×101×102)÷3
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 +(199×200×201−198×199×200)÷3
 =(100×101×102−99×100×101
  +101×102×103−100×101×102
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  +199×200×201−198×199×200)÷3
 =(199×200×201−99×100×101)÷3
 =199×200×67−33×100×101
 =2680000−13400−333300 ←199×200×67は、199=200−1として分配法則を利用しました。33×100×101は上の計算が利用できますね。
 =2680000−346700
 =2333300
となります。
なお、高校で出てくる連続2整数に関するシグマ公式も次のように証明することができます。
  1×2+2×3+3×4+…+○×(○+1)
 =(1×2×3−0×1×2)÷3
 +(2×3×4−1×2×3)÷3
 +(3×4×5−2×3×4)÷3
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 +((○−1)×○×(○+1)−(○−2)×(○−1)×○)÷3
 +(○×(○+1)×(○+2)−(○−1)×○×(○+1))÷3
 =(1×2×3−0×1×2
 +2×3×4−1×2×3
 +3×4×5−2×3×4
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 +(○−1)×○×(○+1)−(○−2)×(○−1)×○
 +○×(○+1)×(○+2)−(○−1)×○×(○+1))÷3
 =1/3×○×(○+1)×(○+2)
また、1+2+3+・・・+○=@とすると、
  @=1 +2+ ・・・ +○
)@=○+(○−1)・・・+1
 A=(○+1)×○
となり、1+2+3+・・・+○=1/2×○×(○+1)となるので、
  1×2+2×3+3×4+…+○×(○+1)
 −1  −2  −3  −…−○
 =1×1+2×2+3×3+…+○×○

  1/3×○×(○+1)×(○+2)−1/2×○×(○+1)
 =1/6×○×(○+1)×{(○+2)×2−3} ←分配法則の逆を利用しました。
 =1/6×○×(○+1)×(○×2+1)
となることがわかります。



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