四天王寺中学校2003年算数B第5問(解答・解説)

(1)
Pが正方形を1周するのにかかる時間は
  12×4/6
 =8秒
です。この時間に、Qは
  4×8=32cm
進みます。
正三角形1周が12×3=36cmだから、求める点Qの位置は、辺AB上のAから
  36−32
 =4cm
のところになります。

(2)
(1)が(2)と(3)を解くための誘導になっています。四天はぐちゃぐちゃとした面倒な問題が多いのですが、この問題は非常に親切な設定になっています。出題者に感謝しましょう。(^^)
Pが正方形を1周する(8秒)ごとに、Qは正三角形の1周に4cm(1辺の長さの1/3)足りない距離を進みます(1辺の長さの1/3だけ「後方」になります)。これに気づけば、(2)と(3)は簡単に解けます。
四天王寺中学校2003年算数B第5問(解答・解説)の図1
(1)のしばらく後に1回目の出会いがあり、右の図のしばらく後に2回目の出会いがあるのは明らかですね。
したがって、2点P、Qが出発してから2回目に出会うのは
  8×2+4×2/(6+4)
 =16.8秒後
となります。

(3)
四天王寺中学校2003年算数B第5問(解答・解説)の図2
Pが正方形をN周したときのQの位置を赤紫色の数字で書き込む(たとえば、Pが正方形を1周したとき(N=1)のQの位置は、赤紫色の1のところ、Pが正方形を3周したとき(N=3)のQの位置は、赤紫色の3のところです)と、右の図のようになります(図の赤紫色の点は、正三角形AEBの頂点もしくは各辺の3等分点になります)。
出会いがある場合は、丸印をつけています。
1、2、3の場合に、出会うのは明らかですね。
PとQの速さの比が
  6:4=3:2   時間一定⇒距離の比=速さの比
だから、Pが1辺分の距離(4×3cm)を進む間にQは4×2cm進むので、4、5の場合は、出会いますが、6、7、8、の場合は出会いません。 ←PがAからBまで進む間に、4、5の場合、Qは少なくともBまで進みますが、6、7、8の場合、QがBまで進むことはないからです。
9の場合に出会うのは明らかですね。
10の場合に出会うのは、1の場合と同様、明らかですね。
結局、2点P、Qが出発してから7回目に出会うのは、Pが正方形を10周した後、2点P、Qが合計4cm進んだときだから、
  8×10+4/(6+4)
 =80.4秒後
となります。

なお、(1)が(2)と(3)の誘導になっていることに気づかなければ、2点P、Qがそれぞれ辺AB上にくる場合を丹念(たんねん)に調べつくすことになります。

次の設問も解いてみましょう。
追加設問
 2点P、Qが出発してから11回目に出会うのは何秒後ですか。



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