四天王寺中学校1995年算数第3問(解答・解説)

(1)
約数の個数を求めるのだから、約数をいちいち書き出す必要はありません。
36の約数の個数を求めるのだから、素因数分解するだけです。 ←36であれば、九九の逆を使って4(2×2)×9(3×3)とできますが・・・
  2)36
  2)18
  3) 9
     3
  36=22×32
だから、約数の個数は
 (2+1)×(2+1) ←2を何個使うかで0、1、2の3(2+1)通りあり、そのそれぞれに対して3を何個使うかで0、1、2の3(2+1)通りあります。(参考)を参照しましょう。
 =9個
となります。
(2)
次の知識をチェックしておきましょう。この知識さえあれば、この問題は簡単に解けます。
 表面積が一番大きくなる → 重なる面をできるだけ少なくする(細長く一列に並べる)
 表面積が一番小さくなる → 重なる面をできるだけ多くする(立方体に近い形で並べる)

表面積が一番大きくなるのは、縦・横・高さが1cm・1cm・36cmの直方体の場合で、表面積が一番小さくなるのは、縦・横・高さが3cm・3cm・4cmの直方体の場合ですね。 ←(1)の結果が一応ヒントになっています。
表面積が一番大きくなる場合の直方体の表面積は
  (1×36)×4+(1×1)×2
 =146cm2
となり、表面積が一番小さくなる場合の直方体の表面積は
  (3×4)×4+(3×3)×2
 =66cm2
となります。
(参考)一般に、整数☆が
  ○×□×△ ←(○ア個の積)×(□イ個の積)×(△ウ個の積)
と素因数分解されるとき、☆の約数の個数は
  (ア+1)×(イ+1)×(ウ+1)
となります。
例えば、24(2×3)の約数の個数は、(3+1)×(1+1)=8個となります。
このことを樹形図と表を用いて確認しておきましょう。
  (樹形図
樹形図
2の使用個数は、0〜3の3+1(通り)あり、そのそれぞれに対して、3の使用個数は、0、1の1+1(通り)あります。したがって、約数の個数は(3+1)×(1+1)=8個となります。

  (
  2を0個 2を1個 2を2個 2を3個
3を0個
3を1個 12 24

(参考)なお、上の表の考え方を利用すると、約数の合計を計算することができます。
約数の合計
 約数の和は、(1+2+4+8)×(1+3)となりますね。 ←長方形の面積を求めるイメージです。洛星中学校2005年後期1第2問も是非解いてみましょう。



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