麻布中学校2017年算数第2問(解答・解説)
以下、帯分数を・を利用して表します。例えば、1・1/3は1と1/3のことです。
1時の時計を思い浮かべると、長針が短針の「後方」30°の位置にあることがすぐにわかりますね。
1時以降で初めて長針が短針と同じ位置に来るのは、
30÷11/2 ←長針の速さは毎分360/60=6度で、短針の速さは毎分30/60=1/2度だから、旅人算の追いつきの速さは毎分6−1/2=11/2度となります。このことは覚えているはずですね。
=60/11
=5・5/11分後
=5分300/11秒後
=5分27・3/11秒後
になるから、1時5分27・3/11秒後となります。 ←秒の単位まで求めないといけないのがうっとうしいですね!
120°という数字がありがたいので、それを利用して解きます。
長針が短針の120°「前方」(○と表します)、長針が短針の120°「後方」(☆と表します)、長針と短針が同じ位置(×と表します)が等間隔で繰り返すことになります。 ←いずれも追いつく(引き離す)角度が120°の、長針と短針の旅人算(追いつき)になるからです。
上で述べた等間隔の時間は
120÷11/2
=240/11分
となります。
以下、1時5分27・3/11秒から考えます。
繰り返しの様子は次のようになります。
×○☆×○☆×○☆×○☆
長針と短針の作る角の大きさが120°となるのが8回目の時刻は、1時5分27・3/11秒の
240/11×11 ←最初の×と最後の☆までに記号は12個あるので、間は11個ありますね(植木算)。
=240分後
=4時間後 ←絶妙な数値設定のおかげできれいな値になりましたね。
だから、求める時刻は午後5時5分27・3/11秒となります。・・・(2)の答え
あとは、蛇足の(1)を解きます。
1時から2時までの1時間で、時計の長針と短針の作る角の大きさが120°になる時刻の1回目は、1時5分27・3/11秒の
240/11
=21・9/11分後
=21分540/11秒後
=21分49・1/11秒後
だから、
1時5分27・3/11秒+21分49・1/11秒
=1時27分16・4/11秒・・・(1)の答え
となります。
次に、2回目の時刻を求めます。
1回目の時刻の21分49・1/11秒後だから、
1時27分16・4/11秒+21分49・1/11秒後
=1時49分5・5/11秒・・・(1)の答え
となります。