北海道大学2002年前期理系・文系数学第2問(解答・解説)
(1)
0に関しては、最高位に使えないという制限があるので、0を含む場合と含まない場合に分けて考えます。
(あ)0を含む場合
まず、2種類の数字を選びますが、0を選ぶことは確定しているので、残りの数字の選び方を考えればよく、9通りあります。
次に、選んだ2種類の数字を条件を満たすように並べます。
千の位は1通りあり、百の位、十の位、一の位がそれぞれ2通りありますが、すべての位の数字が同じ場合は条件を満たさないので、
1×2×2×2−1 ←すべての位が同じものは、0以外の数字のみの1通りありますね。
=7通り
あります。
したがって、この場合は
9×7 ←「同時に起こる⇒積の法則」
=63個
あります。
(い)0を含まない場合
まず、2種類の数字を選びますが、1〜9の9種類の数字から異なる2種類の数字を選べばよいので、
(9×8)/(2×1) ←組み合わせですね。
=36通り
あります。
次に、選んだ2種類の数字を条件を満たすように並べます。
各位はすべて2通りありますが、すべての位の数字が同じ場合は条件を満たさないので、
2×2×2×2−(1+1)
=14通り
あります。
したがって、この場合は
36×14 ←「同時に起こる⇒積の法則」
=504個
あります。
したがって、求める個数は
63+504 ←「同時に起こらない⇒和の法則」
=567個
となります。
(2)
(1)を一般化するだけです。
以下、2○は2を○回かけ合わせた数のことです。 ←面積や体積のときに使われている記号と同じことです。
n=1のとき、条件を満たすものは明らかにありませんね。
このときは、0個になります。
以下、n≧2で考えます。
(あ)0を含む場合
まず、2種類の数字を選びますが、0を選ぶことは確定しているので、残りの数字の選び方を考えればよく、9通りあります。
次に、選んだ2種類の数字を条件を満たすように並べます。
最高位は1通りあり、それ以外の位((n−1)個あります)がそれぞれ2通りありますが、すべての位の数字が同じ場合は条件を満たさないので、
1×2n−1−1
=2n−1−1(通り)
あります。
したがって、この場合は9×(2n−1−1)個あります。
(い)0を含まない場合
まず、2種類の数字を選びますが、1〜9の9種類の数字から異なる2種類の数字を選べばよいので、
(9×8)/(2×1)
=36通り
あります。
次に、選んだ2種類の数字を条件を満たすように並べます。
各位(n個あります)はそれぞれ2通りありますが、すべての位の数字が同じ場合は条件を満たさないので、
2n−(1+1)
=2n−2(通り)
あります。
したがって、この場合は36×(2n−2)個あります。
したがって、求める個数は
9×(2n−1−1)+36×(2n−2)
=9×2n−1−9+36×2n−72 ←分配法則を利用しました。
=9×2n−1+36×2×2n−1−81 ←2を1個取り出しました。
=9×2n−1+72×2n−1−81
=81×2n−1−81 ←分配法則の逆を利用しました。
=81×(2n−1−1)個 ←分配法則の逆を利用しました。
となります。
この式はn=1のときも満たすので、答えは81×(2n−1−1)個となります。
最後のところで20=1ということを利用していますが、21=2、22=4、23=8、…というように、指数(右上の小さな数字)が1大きくなるごとに2倍になっている、言い換えれば、指数が1小さくなるごとに1/2倍になっていることから、20=2×1/2=1となることがわかるでしょう。