京都大学1957年解析1第2問(解答・解説)
問題を読んだ瞬間に1、4、2、8、5、7という数字が頭に浮かんだ人もいるでしょうね。
灘中の志望者なら、頭に浮かばないとお話になりません。
さて、問題を解いてみましょう。
abを□、cdefを○とします。
6桁の整数abcdefは、□×10000+○となり、6桁の整数cdefabは、○×100+□となります。 ←bが一万の位、fが百の位だから、このように表すことができますね。
与えられた条件より
(□×10000+○)×2=○×100+□
□×20000+○×2=○×100+□ ←分配法則を利用しました。
□×19999=○×98 ←両辺から、□と○×2を取り除きました。
□×2857=○×14 ←両辺を1/7倍しました。予想通りの数字が出てきましたね。
□:○=14:2857 ←積一定⇒反比例(逆比)
□が2桁の整数、○が4桁の整数という条件から、(□、○)の組は、(14、2857)、(28、5714)、(42、8571)となることがわかります。
したがって、6桁の整数abcdefは、142857、285714、428571となります。
なお、代表的なダイヤル数(巡回数)である142857はカプレカ数(ある整数を2乗して前の部分○桁と後ろの部分○桁または(○+1)桁に分けて和を計算したとき、もとの整数に等しくなるという定義の方)になっています。
実際に計算してみると、142857×1425857=20408122449となり、20408+122449=142857となり、確かにカプレカ数になっていますね。