慶應義塾大学２０１６年医学部数学第１問（１）（解答・解説）
（１）
（ⅰ）
最初の問題では学生と教員の区別は不要ですね。
２名の部屋に入る人の選び方が
（９×８）/（２×１） ←組み合わせですね（以下、同様です）。
＝９×４（通り）
あり、そのそれぞれに対して、３名の部屋に入る人の選び方が
（７×６×５）/（３×２×１）
＝７×５（通り）
あり、あとは１通りに定まるので、求める割り当て方は
９×４×７×５
＝６３×２０ ←５と４を先に計算しました。～「５と２は仲良し」
＝１２６０通り・・・[あ]の答え
となります。
２人の教員が同じ部屋に入る場合を考え、それを全体の割り当て方から引きます。 ←「裏」（余事象）を考えます。
２人の教員が
（あ）定員２名の部屋に入る場合
（い）定員３名の部屋に入る場合
（う）定員４名の部屋に入る場合
の３つの場合がありますね。
（あ）の場合
定員３名、４名の２つの部屋に７人の学生をいれることになりますね。
３名の部屋に入る人の選び方が
（７×６×５）/（３×２×１）
＝３５（通り）
あり、あとは１通りに定まるので、この場合は３５通りあります。
（い）の場合
定員２名、１名、４名の３つの部屋に７人の学生をいれることになりますね。
１名の部屋に入る人の選び方が７通りあり、そのそれぞれに対して、２名の部屋に入る人の選び方が
（６×５）/（２×１）
＝１５（通り）
あり、あとは１通りに定まるので、この場合は
７×１５×１
＝１０５通り
あります。
（う）の場合
定員２名（Ｐとします）、３名、２名（Ｑとします）の３つの部屋に７人の学生をいれることになりますね。
ただし、定員２名というのは便宜上の表現で、実際には、（Ｐ）定員２名と（Ｑ）定員４名（教員２名を含む）なので、入れ替えもカウントする必要があります。 ←部屋割りの問題で部屋を区別せず、部屋に入る人数が同じ場合、ダブりに注意する必要があります。例えば、Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄの４人の生徒を２人ずつ分けるとき、（４×３）/（２×１）とすると間違いになります。選んだ人がＡ、Ｂの場合とＣ、Ｄの場合等は同じ場合になるからです。「部屋の入れ替え」倍（つまり、２倍）カウントしているので、（４×３）/（２×１）×１/２＝３通りとする必要がります。なお、この例の場合、特定の人に注目して、その人のパートナーとなる人の選び方を考えて３通りとすぐに求めることもできます。
Ｐの部屋に入る人の選び方が
（７×６）/（２×１）
＝２１（通り）
あり、そのそれぞれに対して、Ｑの部屋に入る人の選び方が
（５×４）/（２×１）
＝１０（通り）
あり、あとは１通りに定まるので、この場合は
２１×１０
＝２１０通り
あります。
（あ）、（い）、（う）より、２人の教員が同じ部屋に入る割り当て方は
３５＋１０５＋２１０
＝３５０通り
あるから、２人の教員が異なる部屋に入る割り当て方は
１２６０－３５０
＝９１０通り
あります。
（ⅱ）
７人の学生と幽霊２名を部屋に入れると考えます。 ←人が入らなかったところを幽霊としています。
（あ）幽霊が同じ部屋に入る場合
（い）幽霊が異なる部屋に入る場合
の２つの場合があります。
（あ）の場合
（ⅰ）で教員２名が同じ部屋に入る場合を考えましたが、教員を幽霊に置き変えればいいだけなので、この場合は３５０通りあります。
（い）の場合
（ⅰ）で教員２名が異なる部屋に入る場合を考えましたが、教員を幽霊に置き変えます。
教員は区別できましたが、幽霊は区別できないので、「教員の入れ替え方」倍（つまり、２倍）カウントしていることになります。
したがって、この場合は
９１０/２
＝４５５通り
あります。
（あ）、（い）より、求める割り当て方は
３５０＋４５５
＝８０５通り
あります。