信州大学2016年前期医系数学第4問(解答・解説)
群数列の問題ですね。
数列をよく観察すると、次のようになることがすぐにわかりますね。
第n群の個数と並んでいる数が問題文に明記してありますからね。
第1群 1個 1を1倍したもの
第2群 3個 1、2、1を2倍したもの
第3群 5個 1、2、3、2、1を3倍したもの
第4群 7個 1、2、3、4、3、2、1を4倍したもの
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
第n群 (2n−1)個 1、2、3、・・・、(n−1)、n、(n−1)、・・・、3、2、1をn倍したもの ←n倍する前の規則性に関しては神戸女学院中学部などでずいぶん前に出題されています。
(1)
1+3+5+7+・・・+(2n−1)
=n×n ←1から連続するn個の奇数の和の公式を利用しました。下の(参考)で公式をしっかり理解しておきましょう。もちろん、等差数列の和の公式を利用して解くこともできます。
=n2
となります。
(参考)1から連続するn個の奇数の和
○
1=1×1
○●
●●
1+3=2×2
○●○
●●○
○○○
1+3+5=3×3
○●○●
●●○●
○○○●
●●●●
1+3+5+7=4×4
2から連続するn個の偶数の和については、西大和学園中学校2012年第1問(4)の解答・解説を参照しましょう。
(2)
第n群に含まれる項の総和は
1+2+3+・・・+(n−1)+n
+1+2+・・・+(n−2)+(n−1)
=1+3+5+・・・+(2n−3)+(2n−1) ←(1)で求めたものに他ならないですね。
=n2
のn倍となるから、n3となります。
なお、次のような図(丸を斜め(正方形の1つの対角線に平行)に数えていきます)を思い浮かべれば、最初の式変形を経ずに求めることもできます。
○
1=1×1
○●
●○
1+2+1=2×2
○●○
●○●
○●○
1+2+3+2+1=3×3
○●○●
●○●○
○●○●
●○●○
1+2+3+4+3+2+1=4×4
(3)
最初に現れる2016を考えるのだから、各群で最大の数(真ん中の数)のn2で見当をつければいいですね。 ←まず大雑把(おおざっぱ)に考え、後で調整します。
40×40=1600、50×50=2500だから、40台半ばの数あたりをチェックすればいいですね。
45×45
=25×81 ←45=5×9として組み替えて計算しました。
=2025 ←25×80(=2000)+25として計算しました。
44×44
=2025−44−45 ←(1)の図を思い浮かべれば、このようになることはすぐにわかります。
<2016
だから、2016が現れる可能性があるのは、第45群以降になります。
ここで、2016を素因数分解すると、2016=2×2×2×2×2×3×3×7となります。
2016が第n群にあるとすると、nは2016の約数となります。
45、46、47が条件を満たさないことは明らかですね。
48=2×2×2×2×3は2016の約数だから、2016は第48群の
2016/48
=42番目 ←48以下だからオーケーですね。
に初めて現れることになります。
したがって、最初に現れる2016は、この数列の
47×47+42
=45×45+45+46+46+47+42 ←(1)の図を思い浮かべれば、このようになることはすぐにわかります。
=2025+226
=2251項
になります。