岡山大学2017年前期文系数学第2問(解答・解説)
約束記号の問題です。
約束がわかりにくければ、aに具体的な値を入れて記号の意味をしっかり確認しましょう。
(1)
2n+3
=23×2n
=8×2n
=(7+1)×2n
=7×2n+2n ←分配法則の逆を利用しました。
7×2nは7の倍数だから、2n+3を7で割った余りと2nを7で割った余りは常に等しくなります。
(2)
(1)は、2nを7で割った余りが周期3で同じ繰り返しになるということですね。
2017
=3×672+1
だから、22017を7で割った余りは21=2を7で割った余りと等しいから、R(22017)=2となります。
(3)
29
=3×9+2
だから、229を7で割った余りは22=4を7で割った余りと等しいから、4となり、229=7×○+4(○は整数)と書けます。
また、(2)より、22017は7×△+2(△は整数)と書けます。
22017m+229
=(7×△+2)×m+7×○+4
=7×△×m+2×m+7×○+4 ←分配法則を利用しました。
=7×(△×m+○)+2×m+4
となり、△、m、○は整数だから、7×(△×m+○)は7の倍数となり、22017m+229を7で割った余りは、2×m+4を7で割った余りと等しくなり、これが5となります。 ←一応丁寧に書きましたが、小学生なら、22017を7で割った余りの2で置き換え、229を7で割った余りの4で置き換えて終わりでしょうね。高校生なら合同式を使えば、一気にここまで来ます。
結局、2×mを7で割った余りは1となります。
m=0、1、2、3、4、5、6を調べると、2×mを7で割った余りはそれぞれ0、2、4、6、1、3、5となり、条件を満たすものは、m=4のときだとわかります。 ←m=7の代わりにあえて0を調べています。
m=7以降についても、2×mを7で割った余りは周期7で同様の繰り返しになるので、mは7で割ると4余る数となり、R(m)=4となります。
なお、2×mを7で割った余りが周期7で同様の繰り返しになることは、上のように式変形して示すこともできますし、合同式を利用して示すこともできます。