大阪市立大学2018年前期文系数学第1問(解答・解説)
二重階乗と呼ばれる記号の問題です。 ←知らなくても解けますが・・・。
以下、[〇]を〇を超えない最大の整数を表すものとします。 ←ガウス記号を呼ばれる記号です。小学生の場合、整数部分と考えておけばよいでしょう。
(1)
3の倍数の個数は[1000/3]=333個
3×3の倍数の個数は[1000/(3×3)]=111個
3×3×3の倍数の個数は[1000/(3×3×3)]=37個
3×3×3×3の倍数の個数は[1000/(3×3×3×3)]=12個
3×3×3×3×3の倍数の個数は[1000/(3×3×3×3×3)]=4個
3×3×3×3×3×3×3の倍数の個数は[1000/(3×3×3×3×3×3)]=1個
3×3×3×3××3×3×3の倍数の個数は[1000/(3×3×3×3×3×3×3)]=0個
だから、1000!を素因数分解したときにあらわれる素因数3の個数は ←例えば、3×3×3×3×3×3の倍数は、3の倍数、3×3の倍数、・・・、3×3×3×3×3×3の倍数のところでカウントしているので、合計6回カウントしていますが、3×3×3×3×3×3の倍数は、素因数3を6個持つので、ちょうどいいですね。
333+111+37+12+4+1
=498個
となります。
(2)
1000!!
=1000×998×996×・・・×6×4×2
=(500×2)×(449×2)×(448×2)×・・・(3×2)×(2×2)×(1×2)
=2500×500! ←2500は2を500個かけ合わせた数を表します。
2500に素因数3は含まれないから、500!を素因数分解したときにあらわれる素因数3の個数を求めればよいですね。
(1)と同様の作業をします。
3の倍数の個数は[500/3]=166個
3×3の倍数の個数は[500/(3×3)]=55個
3×3×3の倍数の個数は[500/(3×3×3)]=18個
3×3×3×3の倍数の個数は[500/(3×3×3×3)]=6個
3×3×3×3×3の倍数の個数は[500/(3×3×3×3×3)]=2個
3×3×3×3××3×3の倍数の個数は[500/(3×3×3×3×3×3)]=0個
だから、1000!!を素因数分解したときにあらわれる素因数3の個数は
166+55+18+6+2
=247個
となります。
(3)
1000!!と999!!の積が1000!になるから、1000!!と999!!をそれぞれ素因数分解したときにあらわれる素因数3の個数の合計が1000!を素因数分解したときにあらわれる素因数3の個数になります。
したがって、(1)、(2)より、999!!を素因数分解したときにあらわれる素因数3の個数は
498−247
=251個
となります。
ところで、・・・
40−32÷2=?
小学生「4!」
理系「よくわかってるね!」
文系「ん??」
以前ネットで上のようなやり取りが話題になっていました。
文系でも階乗は分かるということは置いておくとして、次のような感じになったら、理系でも危ない人が出てくるのでは?
84−72÷2=?
小学生「6!!」