一橋大学2019年前期数学第1問(解答・解説)
問題文が抽象的なので、少し書き出してみます。 ←問題文が抽象的なときに具体化することは大切なことです。
a1=1・・・平方数
a2=p2・・・平方数
a3
=a2−a1+13
=p2−1+13
=p2+12・・・平方数かどうか不明
a4
=a3−a2+13
=p2+12−p2+13
=25・・・平方数
a5
=a4−a3+13
=25−(p2+12)+13
=26−p2・・・平方数かどうか不明
となるから、
a2+a5=26
となります。
26以下の平方数は1、4、9、16、25で、このうち和が26となるのは、1と25の組み合わせだけで、p2は1か25のいずれかとなります。
それ以外の場合、a5は平方数ではありません。
(あ)p2=1のとき
a3=13となり、平方数ではありません。
(い)p2=25のとき
a3=37となり、平方数ではありません。
したがって、a3とa5のいずれかが平方数とならないので、数列{an}に平方数でない項が存在します。
なお、26−p2が0より大きくなることから、p=1、2、3、4、5の場合だけを調べればよいことがわかります。このことに着目して解いてもよいでしょう。
また、次のようにすることもできます。
p2+12が平方数、つまり、p2+12=q2とすると、
q2−p2=12
(q+p)×(q−p)=12 ←和と差の積=2乗の差(このことは面積図を利用すれば確認できます)を利用しました。
q+pとq−pは12の約数のペアとなります。
q+p>q−pで、偶奇が一致するから、q+p=6、q−p=2となります。 ←2整数の和と差の偶奇が一致することは、2数の偶奇の組合せをすべて調べればわかります。
和差算により、q=(6+2)÷2=4、p=4−2=2となります。
このときだけa3は平方数になりますが、このとき
a5
=26−2×2
=22
となり、平方数となりません(以下略)。