神戸大学2020年理系数学第3問・文系数学第3問(解答・解説)
(1)
2つの自然数をx、yとします。
(解法1)
x−yというように書き出していくと、1−29、2−28、3−27、・・・、29−1となり、求める総数は29組となります。
(解法2)
〇を30個並べ、29個の間のうち1個を選んで/を置き、その左側をx、右側をyとすると考えればよいから、求める総数は29組となります。
(2)
3つの自然数をx、y、zとします。
(解法1)
x−y−zというように書き出していくと、すぐに規則性が見つかります。
1−1−28 2−1−27 3−1−26 ・・・ 27−1−2 28−1−1
2−27 2−26 2−25 ・・・ 2−1
・・・・ ・・・・ ・・・・ ・・・
・・・・ ・・・・ 26−1
・・・・ 27−1
・・・・
28−1
求める総数は
28+27+・・・+2+1
=(28+1)×28×1/2 ←等差数列の和の公式を利用しました。
=406組
となります。
(解法2)
〇を30個並べ、29個の間うち2個を選んで/を置き、その1番左側をx、真ん中をy、右側をzとすると考えればよいから、求める総数は
(29×28)/(2×1)
=406組
となります。
(3)
3つの自然数をx、y、zとします。
(解法1)
x−y−zというように書き出していくと、規則性が見つかります。
1− 1−28 2− 2−26 3− 3−24 4− 4−22 ・・・ 9− 9−12 10−10−10
2−27 3−25 4−23 ・・・・・ ・・・ 10−11
・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ 13−13
・・・・・ ・・・・・ 13−14
・・・・・ 14−14
14−15
求める総数は
14+13
+11+10 ←数を縦に見ると、3ずつ減っていますね。
+ 8+ 7
+ 5+ 4
+ 2+ 1
40+35 ←真ん中の数(平均)×個数=総和を利用しました。
=75組
となります。
(解法2)
(2)の406組には
(あ)3つの数が同じ場合
(い)3つの数のうち2つだけが同じ場合
(う)3つの数がすべて異なる場合
があり、(あ)の場合は1回だけカウント、(い)の場合は2回カウント、(う)の場合は3×2×1=6回カウントされています。
すべての場合を1回だけカウントするのが本問になります。
(あ)の場合
10−10−10の1組だけですね。
(い)の場合
1−1−28、2−2−26、・・・、14−14−2(10−10−10は除外)の13組あります。
(2)の問題では、x=y、y=z、z=xの場合がカウントされ、13×3=39組としてカウントされています。
(う)の場合
(2)の問題では、406−(1+39)=366組としてカウントされているので、本問では366/6=61組としてカウントすることになります。
したがって、求める総数は
1+13+61
=75組
となります。
(解法3)
1≦x≦y≦z≦28となりますね。
yを固定したときに、x、zの組み合わせが何通りあるか考えます。
x y
1 1
1〜2 2
1〜3 3
・・・・・・・・
1〜10 10
1〜8 11 ←zが11以上だから、xの上限が決まります(以下同様)。
1〜6 12
1〜4 13
1、2 14
したがって、求める総数は
1+2+3+4+・・・+10+8+6+4+2
=55+20 ←1から10までの整数の和が55となることを利用しました。
=75
となります。
過去に東大で同様の問題(東京大学1996年後期理科数学第1問)が出されているので、ぜひ解いてみましょう。