京都大学2024年文系数学第2問(解答・解説)


立方体の隣り合う面同士は異なる色で塗るということですね。
立方体の1つの頂点に集まる3つの面に着目すれば、2色以下で塗ることができないことは明らかですね。
なお、用意した色をすべて使う必要がないことに注意しましょう。
立方体を立方体ABCD−EFGHとします。
向かい合う面の3つのペア(面ABCDと面EFGH、面ABFEと面DCGH、面AEHDと面BFGC)をそれぞれP、Q、Rとします。
(1)
すべての場合は3×3×3×3×3×3(通り)あります。
条件を満たす塗り方は、Pに3色のうちどの色を塗るかで3通りあり、そのそれぞれに対して、Qに残った2色のうちどの色を塗るかで2通りあり、そのそれぞれに対して、Rには残った1色の色で塗ることになるので、3×2×1(通り)あります。
したがって、求める確率は
  (3×2×1)/(3×3×3×3×3×3)
 =2/243
となります。
(2)
すべての場合は4×4×4×4×4×4(通り)あります。
条件を満たす塗り方には次の2つの場合が考えられます。
 (あ)3色で塗る場合
 (い)4色で塗る場合
(あ)の場合
4色のうちどの色を使わないかで4通りあり、そのそれぞれに対する3色を使った塗り方は(1)の場合と同じだから、この場合は、4×3×2×1(通り)あります。
(い)の場合
P、Q、Rのうち2つのペアを同じ色で塗り、残った1つのペアを異なる色で塗る場合になります。 ←少し実験してみればわかることです。例えば、Pを同じ色で塗る場合、Pを底面と考えたときの側面の4面を3色で塗ることになり、側面の2つのペアのうち1つのペアだけ同じ色で塗る必要がありますね。一方、Pを異なる色で塗る場合、Pを底面と考えたときの側面の4面を2色で塗ることになり、側面の2つのペアはそれぞれ同じ色で塗る必要がありますね。なお、ここで考察したように、あるペアを同じ色で塗る場合と異なる色で塗る場合に分けて考えることもできます。
どのペアを異なる色で塗るかで3通りあり、そのそれぞれに対して、どの色で塗るかで4×3×2×1(通り)あるから、この場合は、3×4×3×2×1(通り)あります。 ←例えば、Pを異なる色で塗る場合、P1、P2、Q、Rを4色で塗ることになるからです(他の場合も同様)。
したがって、求める確率は
  (4×3×2×1+3×4×3×2×1)/(4×4×4×4×4×4) ←分子は4×3×2×1×4となりますね。
 =3/128
となります。



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