北海道大学2024年前期文系数学第1問(解答・解説)
(1)
素因数2の使用個数が0個からm個の(m+1)通りあり、そのそれぞれに対して、素因数3の使用個数が0個からn個の(n+1)通りあるから、求める個数は(m+1)×(n+1)個となります。 ←約数の個数の求め方については、神戸女学院中学部1995年算数2日目第4問の解説を参照しましょう。
(2)
まず、6912を素因数分解します。
9)6912
6) 768
128
9=3×3、6=2×3、128=2×8×8=27だから、6912=28×33となります。
(解法1)
6912の約数で12で割り切れないものは、
(あ)素因数3の使用個数が0個のもの
(い)素因数3の使用個数が1個から3個のもので素因数2の使用個数が0個か1個のもの ←下線部分によって、(あ)と(い)のダブりを防いでいます。
となります。
(あ)のものの和は
1+2+4+8+16+32+64+128+256 ←この計算は等比数列の和として求める(灘中学校1992年算数2日目第1問の解説を参照)こともできますが、ここでは、256×2=512チームが参加したトーナメントの試合数(引き分けなし)と考えて、512−1とします。
=511
となり、(い)のものの和は
(3+9+27)×(1+2) ←約数の和の求め方については、神戸女学院中学部1995年算数2日目第4問の解説を参照しましょう。長方形の面積をイメージするとわかりやすいでしょう。
=117
となるから、求める和は
511+117
=628
となります。
(解法2)
6912のすべての約数の和は
(1+2+4+8+16+32+64+128+256)×(1+3+9+27)
=511×40
=20440
となります。
ここから、12で割り切れる約数の和を引けばいいですね。
6912=12×26×32だから、12で割り切れる約数の和は、26×32の約数の和を求めて12倍すればいいですね。
12で割り切れる約数の和は
(1+2+4+8+16+32+64)×(1+3+9)×12
=127×13×12
=127×156
=19812
となるから、求める和は
20440−19812
=628
となります。