東京工業大学2004年後期数学第1問(解答・解説)
有名な攪乱順列(完全順列)の問題です。
(1)
2143 3142 4123
2341 3412 4312
2413 3421 4321
全部で9通りあります。
(2)
最初、場所1、場所2、・・・、場所nに並んでいたn個のものをそれぞれ単に1、2、・・・、nと表記します。
D(n)について考えるとき、場所1に☆(2、3、・・・、n)が来ることになりますが、この場合は次の2つの場合に分類することができます。
(あ)場所☆に1が来る場合
(い)場所☆以外に1が来る場合
(あ)の場合
場所1と場所☆については並べ方が決まっているので、残りの(n−2)個の場所に問題の並べ方をすることになります。
場所1にどの整数が来るかで(n−1)通りあるから、この場合の並べ方の総数は(n−1)×D(nー2)通りあります。
(い)の場合
場所☆に1が来ないという条件は、場所☆に特定の1つの整数が来ないということに過ぎないから、場所1以外の(n−1)個の場所に問題の並べ方をすることになります。
場所1にどの数が来るかで(n−1)通りあるから、この場合の並べ方の総数は(n−1)×D(nー1)通りあります。
したがって、
D(n)
=(n−1)×D(n−2)+(n−1)×D(nー1)
=(n−1)×{D(n−2)+D(nー1)}
となります。
具体的に計算してみると、n(2)=1通り、n(3)=2通りだから、
n(4)=(4−1)×(2+1)=9通り
n(5)=(5−1)×(9+2)=44通り
n(6)=(6−1)×(44+9)=265通り
となります。
なお、n(1)=0と考えることができるので、n(3)=(3−1)×(1+0)=2とすることができますね。