同志社中学校2016年算数第7問(解答・解説)


とりあえず誘導を無視してメインの(2)を解きます。
1往復で考えます。
1往復の時間は5時間40分+5時間=10時間40分==640分ですね。
 速さの比 上り:下り=3:5
  ↓逆比←距離一定(AB間の距離)
 時間の比 上り:下り=5:3=D:B
D+B=Gが640分に相当するから、下りにかかった時間(B)は640×B/G=240分=4時間となります。
したがって、A町からB町までの道のりは5×4=20kmとなります。
なお、比で処理した部分は次のようにすることもできます。
15kmの距離を上り下りすると、15/3+15/5=8時間=480分かかるから、640分上り下りすると、15×640/480=20km上り下りしたことになり、これが答えとなります。
ここから、蛇足の(1)とお付き合いしないといけません。
速さのつるかめ算により、B峠間の上りにかかった時間は(5×5−20)/(5−3)=5/2時間となり、求める道のりの差は20−3×5/2×2=5kmとなります。
これが最短の解法になりますが、出題者の誘導(峠と速さの問題によくある誘導)に従って解くと次のようになります。
(1)
AからBに行くときのほうがBからAに行くときより時間がかかっているので、Aから峠までの道のりのほうがBから峠までの道のりより長いですね。
同志社中学校2016年算数第7問(解答・解説)の図2

その道のりの差の部分(図のAC間))に着目します。
 速さの比 上り:下り=3:5
  ↓逆比←距離一定(AC間)
 時間の比 上り:下り=5:3=[5]:[3]
[5]−[3]=[2]が5時間40分−5時間=40分に相当するから、AC間の下りにかかった時間([3])は40×[3]/[2]=60分=1時間となり、求める道のりの差は5×1=5kmとなります。
ここまでの時点で、やっていることは最初に述べた解法とほぼ同じですが、メインの問題の解決には至っていません。
この問題においては、こちらの解法のほうが劣っていることがよくわかりますね。
(2)
BからCまで行くところで考えます。
 速さの比 上り:下り=3:5
  ↓逆比←距離一定(B峠間(=峠C間))
 時間の比 上り:下り=5:3=<5>:<3>
<5>+<3>=<8>が5時間ー1時間=4時間に相当するから、B峠間の上りにかかった時間(<5>)は4×<5>/<8>=5/2時間となります。
したがって、A町からB町までの道のりは
  3×5/2×2+5
 =20km
となります。



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