フェリス女学院中学校07年第5問(解答・解説)
(1)
リンゴジュースとオレンジジュースの本数の比が53:54(リンゴジュースのほうが少ないですね)だから、余った5本のジュースの内訳として考えられるものは、次の通りです。
(あ) (い) (う)
りんごジュース 0本 1本 2本
オレンジジュース 5本 4本 3本
2種類のジュースの本数の差 5本 3本
(う)の場合は、Bセットをもう1セット作ることができるので、「Bセットだけをできるだけたくさん作る」という条件に反しますね。
(あ)の場合は、りんごジュースの本数が
5×53/(54−53)
=5×53(本)
となり、奇数本となるから、りんごジュースが1本余っていることになり、2種類のジュースで6本以上余っていることになる(実際は、7本余っています)ので、条件を満たしません。
(い)の場合は、りんごジュースの本数が
3×53/(54−53)
=3×53(本)
となり、奇数本となるから、りんごジュースが1本余り、オレンジジュースは
1+3
=4本
余るので、合計
1+4
=5本
余り、条件を満たします。
結局、リンゴジュースは、
53×3
=159本
あり、オレンジジュースは
54×3
=162本
あることになります。
(2)
どのセットもオレンジジュースが2本であることに気づけば簡単です。
すべてのセット数は
162÷2
=81セット
となります。
結局、「Aセット(りんごジュース1本、オレンジジュース2本)、Bセット(りんごジュース2本、オレンジジュース2本)、Cセット(りんごジュース3本、オレンジジュース2本)が合計81セットで、りんごジュースの本数が159本となります。ただし、Bセットの全体に入っているジュースの本数と、Cセットの全体に入っているジュースの本数は等しいものとします。」という問題を解けばよいことになります。
Bセットの全体に入っているジュースの本数と、Cセットの全体に入っているりんごの本数が等しいことから、
Bセットの数:Cセットの数
=5:4 ←4×(Bセットの数)=5×(Cセットの数)となるから、Bセットの数:Cセットの数=3:2となります(積一定⇒反比例(逆比))。
となることがわかります。
ここからはオレンジジュースの本数の条件を無視して、りんごジュースの本数の条件だけ考えればいいでしょう。
「りんごジュースが1本含まれるAセット、りんごジュースが2本含まれるBセット、りんごジュースが3本含まれるCセットが合計81セットで、りんごジュースの本数が159本となります。ただし、Bセットの数:Cセットの数は5:4とします。」という問題を解けばよいことになります。
これで、典型的なつるかめカブトムシ算の問題になりましたね。
平均を利用して解きます。
BセットとCセットのりんごジュースの平均本数は
(2×5+3×4)÷9
=22/9本
となります。
これで、「1本のりんごジュースセットと22/9本のりんごジュースセットが合わせて81セットあり、合計本数が159本でした。〜」という普通のつるかめ算の問題になりました。
つるかめ算にはいろいろな解法がありますが、ここでは式だけで解きます。
22/9本のりんごジュースセットの数は
(159−1×81)÷(22/9−1)
=78×9/13
=54セット
となります。
Bセットの数:Cセットの数は5:4で、Bセットの数とCセットの数の合計が54セットなので、Cセットの数は
54×4/(5+4)
=24セット
となります。
なお、つるかめカブトムシ算のところは、次のように表を利用して解いてもいいでしょう。
A 81 72 ・・・
−9 ・・・
B 0 5 ・・・
+5 ・・・
C 0 4 ・・・
+4 ・・・
りんごジュース 81 94 ・・・ 159
+13 ・・・
B5セットとC4セットをセットにして考えます。
A9セットをB5セットとC4セットに交換すると、りんごジュースの本数は
(2−1)×5+(3−1)×4
=13本
増えるから、はじめ81本だったりんごジュースが159本になるのは、この交換作業を
(159−81)÷13
=6回
行ったときになります。
したがって、Cセットの数は
4×6
=24セット
となります。