甲陽学院中学校2000年算数2日目第3問(解答・解説)


(1)
2種類の硬貨の枚数を入れかえて計算したことにより
  3420−3120
 =300円
の差が生じています。
3種類の硬貨のうち2種類の硬貨の枚数の取り違え方は、どの硬貨を取り違えないかを考えると、3通りあることはすぐにわかりますね。
10円玉と50円玉の枚数を取り違えた場合、差額は50−10=40(円)の倍数となるはずですが、300は40の倍数でないから、この場合はありえません。
10円玉と100円玉の枚数を取り違えた場合、差額は100−10=90(円)の倍数となるはずですが、300は90の倍数でないから、この場合もありえません。
50円玉と100円玉の枚数を取り違えた場合、差額は50(円)の倍数となりますが、300は50の倍数だから、条件に合いますね。
50円玉と100円玉の1枚あたりの差額が50円で、差額の合計が300円であることから、50円玉と100円玉の枚数の差は
  300÷50
 =6枚
となります。
枚数を取り違えたことにより、合計金額が少なくなるので、100円玉の方が50円玉より多かったこともわかりますね。
50円玉と100円玉の枚数が同じ場合の方が考えやすいので、100円玉6枚を除いて考えます。
すると、合計金額が3420−100×6=2820円で、合計枚数が67−6=61枚になります。
あとは、つるかめカブトムシ算ですね。甲陽はつるかめ算がよく出題されるので、すぐに解けるようになっていないといけません。
50円玉と100円玉の枚数が同じことから、平均の「75円玉」を考えます。すると、10円玉と「75円玉」が合計61枚で、合計金額が2820円という単なるつるかめ算になりますね。 ←わかりにくければ、面積図をかきましょう。
いったん全部10円玉と考えて、10円玉と「75円玉」の交換を考えると、「75円玉」の枚数(50円玉の枚数と100円玉の枚数の合計)は
  (2820−10×61)÷(75−10)
 =2210/65 ←約分できるはずですね。
 =34枚
となるので、10円玉、50円玉、100円玉のそれぞれの枚数は
  61−34
 =27枚
  34÷2
 =17枚
  17+6
 =23枚
となります。
なお、つるかめカブトムシ算は、次のように、表をかいて解いてもいいでしょう。
10円玉 61枚 59枚 57枚 ・・・ ?枚
50円玉 0枚 1枚 2枚 ・・・ ?枚
100円玉 0枚 1枚 2枚 ・・・ ?枚
合計金額 610円 740円 870円 ・・・ 2820円

10円玉が2枚(1枚ではないことに注意しましょう)減ると、金額は、50+100−10×2=130円増えるから、610円が2820円になるのは、「10円玉2枚→50円玉と100円玉1枚ずつ」という交換作業を
  (2820−610)÷130
 =2210/130
 =17回
行ったときですね。
あとは大丈夫ですね。



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