甲陽学院中学校2008年算数1日目第5問(解答・解説)
問題文を整理すると、次のようになります。
静水、上り、下りの時間や距離の内訳が出ていないので、少し難しいですね。
上りのときは、流速が仕事の邪魔をし、下りのときは、流速が仕事を促進しているというように、仕事算(ニュートン算?)のように考えればいいでしょう。
まず、ボートが仕事をし、その後、流速が仕事をする(または、仕事の邪魔をする)というイメージです。
問題文を整理しなおすと、次のようになります。
ボートP
6km/時で5時間44分の仕事
(6×(5+44/60)=6×344/60=344/60=34.4km) ←ボート自体は、ずっと静水時の速さで動き続けていますね。
流速で下りの時間だけ仕事→38−34.4=3.6km
仕事の合計が38km
ボートQ
6km/時で5時間44分+1時間36分=7時間20分の仕事
(6×(7+20/60)=6×440/60=44km)
流速で上りの時間だけ仕事の邪魔→44−38=6km
仕事と仕事の邪魔の差が38km
1時間36分の差が生じた上りと下りの部分に注目します。 ←池の部分では時間の差は生じませんね。
距離の比 流速での下り:流速での上り
=3.6km:6km
=3:5
||←速さ一定(流速)
時間の比 流速での下り:流速での上り ←ポートPが下った時間とボートQが上った時間の比に他なりませんね。
=B:D
D−B
=A
が
1時間36分
=96分
に相当するから、流速での上りの時間(D)は
96分×D/A
=240分
=4時間
となります。
結局、流速では4時間で6km進むことになるから、流速は
6/4
=3/2km・・・(1)の答え
となります。
ボートQが池の部分(AB間の距離)を進むのにかかった時間は
7時間20分−4時間
=3時間20分
=(3+1/3)時間
=10/3時間
だから、AB間の距離は
6×10/3
=20km・・・(2)の答え
となります。