神戸女学院中学部2003年算数第7問(解答・解説)
まず問題文のグラフを読み取ることが大切です。
グラフを読み取る際には、折れ目に注目しましょう。
2地点間を往復する問題だから、ダイアグラム(進行グラフ)をかきます(問題文のグラフを読み取りながら、進行グラフをかきます)。
Pの方がQより速いことに注意しましょう。
PとQは反対方向からスタートして、徐々に近づいて、(ア)で出会っている(出会いの距離は、AB間の距離)ことがわかりますね。
出会ってからはしばらく遠ざかるので、PQ間の距離は増えていますね。
14秒後にPQ間の距離が減り始めるのは、速いほうのPがBを折り返したときですね。
その後、(イ)でPQ間の距離の減り方が大きくなるのは、QがAを折り返したからですね。
27秒後に再びPとQが出会っていますね(PとQは反対方向に進んでいるから、出会いですね。出会いの距離は、AB間の距離×(1+2)=AB間の距離×3ですね)。
出会ってからはしばらく遠ざかるので、PQ間の距離は増えていますね。
その後、PQ間の距離の減り方が大きくなるのは、PがAを折り返したからですね。
結局、進行グラフは次のようになります。
(1)
27秒間に2人が進む距離の合計はAB間の距離×3で、(ア)秒間に2人が進む距離の合計はAB間の距離だから、(ア)は
27×1/3 ←速さ(の和)一定⇒時間の比=距離(の和)の比
=9
となります。
(2)
(解法1)
比を利用して解きます。
進行グラフのピンクの部分の三角形に注目すると、同一距離を進むのにかかる時間の比は
P:Q=5:9
となることがわかりますね。
PがAB間の距離を進むのにかかる時間が14秒だから、QがAB間の距離を進むのにかかる時間(イ)は
14×9/5
=126/5(=25.2)
となります。
(解法2)
ダイアグラムを図形的に処理(三角形の相似を利用)します。
14×H/D(以下略)
(3)
1回目の追いつき(追い越し)であることに注目すると、意外と簡単に解けます。
追いつく距離がAB間の距離だということがポイントです(AB間の距離だけ離れているから、当たり前のことですが・・・)。
比を利用して解きます。
(2)の(解法1)同様、ダイアグラムのピンクの部分の三角形に注目します。
同一距離を進むのにかかる時間の比が
P:Q=5:9
だから、速さの比は ←距離一定⇒速さの比=時間の比の逆比
P:Q=[9]:[5]
となります。
PとQの追いつきの速さ(Pの速さとQの速さの差)とPの速さの比で考えます。
速さの比 P:(P−Q)=[9]:([9]−[5])=[9]:[4]
↓逆比(距離一定〜AB間の距離)
時間の比 P:(P−Q)=C:H
Cが14秒に相当するから、PがQをはじめて追い越すのは
14×H/C
=63/2(=31.5)秒後
となります。