神戸女学院中学部2011年算数第4問(解答・解説)


何回も登場する1/3に注目すれば、次のようにグループ分けできることはすぐにわかりますね。
 @1/3  1個
 A1/3、1/6  2個
 B1/3、1/6、1/12  3個
 C1/3、1/6、1/12、1/24   4個
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
各グループには、分子が1で、分母が3の分数を先頭として、分母が2倍ずつになっていく分数がグループの番号と同じ個数だけ並んでいますね。 うまく対応させることが大切です。
(1)
  21=1+2+3+4+5+6
だから、21番目の分数はEの6個目の分数になります。
したがって、答えは
  1/(3×2×2×2×2×2)
 =1/96
となります。
(2)
21番目から27番目までの和は、21番目の分数とEの6個の分数の和にほかなりませんね。 書き出してみると、次のようになります。
  1/96+1/96+1/48+1/24+1/12+1/6+1/3 ←わかりやすくするため、Eの6個の分数は逆から書き出しました。
1/96=[1]とすると、求める和は、
  [1]+[1]+[2]+[4]+[8]+[16]+[32]
 =[64]  ←(参考)を参照しましょう。
だから、
  1/96×[64]/[1]
 =2/3
となります。
(3)
問題の誘導((2)で変な和の求め方をさせていますね)を利用するために、グループを分けなおします。 ←グループ分けの数列の和の問題では、グループごとに和を求めるのが基本ですが、最初に分けたグループごとに和を求めてもうまくいきそうにありませんね。
各グループの最初の数を1つ前のグループに組み込みます。
 [1]1/3、1/3   2個 和2/3
 [2]1/6、1/3、1/6   3個 和2/3
 [3]1/12、1/3、1/6、1/12   4個 和2/3
 [4]1/24、1/3、1/6、1/12、1/24   5個 和2/3
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[1]の最後の1/3を1/6と1/6(半分ずつですね)に分け、[2]の最初と最後に配置し、[2]の最後の1/6を1/12と1/12に分け、[3]の最初と最後に配置し、[3]の最後の1/12を1/24と1/24に分け、[4]の最初と最後に配置し、・・・というようになっているので、分けなおした後の各グループの和が一致するのは、当然のことですね。
  10=2/3×15
だから、[15]の最後の数までの和が10となります。
[15]の最後の数は
  2+3+4+5+・・・+14+15+16
 =(2+16)/2×15
 =135番目
の数だから、答えは最初から135番目となります。
(参考)等比数列の和の求め方について
  S×2=  2+4+8+16+32+64
)S  =1+2+4+8+16+32   _
  S  =64−1=63
次のイメージ図も参照しましょう。
  ×○□□◎◎◎◎
  ☆☆□□◎◎◎◎
  △△△△◎◎◎◎
  △△△△◎◎◎◎
  ◇◇◇◇◇◇◇◇
  ◇◇◇◇◇◇◇◇
  ◇◇◇◇◇◇◇◇
  ◇◇◇◇◇◇◇◇
  1+2+4+8+16+32
 =32×2−1
 =63



中学受験・算数の森TOPページへ