神戸女学院中学部2020年算数第5問(解答・解説)
(1)
A列とB列をセットにして個数を数えます。
第1組を@などと表記します。
@2個 A4個 B6個 C8個 ・・・
というように各組に偶数個の数が並んでいますね。
2+4+6+8+・・・+□×2 ←第□組までの個数です。
=□×(□+1) ←2から連続する□個の偶数の和が□×(□+1)となる(慶応義塾普通部2009年算数第1問Aの解説を参照)ことを利用しましたが、等差数列の和の公式を用いてもよいでしょう。
が280ぐらいとなる□を求めます。
□×(□+1)はほぼ平方数なので平方数で見当をつけます。
17×17=289だから、□=16で計算してみると、16×17=256+16=272となり、280=272+8となります。
第17組にはA列に17個の数がまず並ぶことになるから、280はA列第17組8番目となります。
(2)
A列の数とB列の数の差を組ごとにチェックしていきます。
@1×1 A2×2 B3×3 C4×4 ・・・
これを順に加えて85になるところを探すことになります。
85=1×1+2×2+3×3+4×4+5×5+6×6−6 ←「たしすぎたら、ひく!」
となるから、第6組の6−1=5番目までを考えたときとなります。
したがって、a=6、b=5となります。
(3)
第15組15番目までを考えます。 ←切りのいいところまで考えるのがポイントです。
個数 @2個 A4個 B6個 C8個 ・・・N30個
差 @1×1 A2×2 B3×3 C4×4 ・・・N15×15
全部で
2+4+6+8+・・・+30
=15×(15+1)
=240個
の数があり、最後の数(B列第15組15番目の数)は240となります。
A列とB列のすべての数の和は
1+2+3+4+・・・+240
=(1+240)×240×1/2
=241×120
となり、A列のすべての数の和と、B列のすべての数の和との差は
1×1+2×2+3×3+4×4+・・・+15×15
=15×(15+1)×(15×2+1)×1/6 ←計算が面倒なので、高校で習う公式を利用しましたが、小学生の場合、普通に計算するしかないですね。女学院では過去にこの公式に関する規則性の問題が出されているので、知っている子もいるかもしれませんが・・・
=40×31
となるから、和差算により、B列のすべての数の和は
(241×120+40×31)/2
=40×(723+31)/2
=20×754
=15080
となり、求める和は
15080−240
=14840
となります。