神戸女学院中学部1996年算数2日目第1問(解答・解説)
(1)
3数の和の最小値は、1+2+3=6(<10)であり、最大値は、10+9+8=27(<30)であるから、3数の和が10の倍数となるのは、次の(ア)、(イ)の場合が考えられます。
(ア)3数の和が10の場合 10は最小値の6に近いから、小さいほうから樹形図をかきます。
4通り
(イ)3数の和が20の場合 20は最大値の27に近いから、大きいほうから樹形図をかきます。
7+6+5=18<20だから、一番大きい数は8以上だとわかりますね。
8通り
以上、(ア)、(イ)より、求める場合の数は
4+8=12通り ←(ア)、(イ)は同時に起こらないので、和の法則で求まりますね。
(2)
10個の玉の中から7個の玉を同時に取り出すというのは、取り出さない3個の玉を「取り出す」ことに他なりませんね。この問題は、ここがポイントです。 裏を考える!
7数の和が最大となるのは、取り出さない3数の和が最小となるときだから、7数の和の最大値は、
55−(1+2+3)=49(<60(15×4))
1から10までの和です。よく出てきますね。(★)を参照しましょう。
となります。
7数の和が最小となるのは、取り出さない3数の和が最大となるときだから、7数の和の最小値は、
55−(10+9+8)=28(<30(15×2))
1から10までの和です。
となります。
したがって、7数の和が15の倍数となるのは、次の(A)、(B)の場合が考えられます。
(A)7数の和が30の場合、すなわち、3数の和が55−30=25の場合
25は最大値の27に近いから、大きいほうから樹形図をかきます。
9+8+7=24<25だから、一番大きい数は10以上だとわかりますね。
2通り
(B)7数の和が45の場合、すなわち、3数の和が55−45=10の場合
これは(1)の(ア)の場合に他なりませんね。
4通り
以上、(A)、(B)より、求める場合の数は
2+4=6通り ←(A)、(B)は同時に起こらないので、和の法則で求まりますね。
(★)等差数列の和を求める手法をついでに確認しておきましょう。
S= 1+2+3+4+5+6+7+8+9+10
+)S=10+9+8+7+6+5+4+3+2+1
S×2=(1+10)×10
S=(1+10)×10/2=55
イメージ図
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