灘高等学校2006年数学第1問(3)(解答・解説)
いずれかの桁に0が現れる4桁の整数は、0の個数だけでも1、2、3個の3通りあり面倒ですね。
そこで、0をまったく使わない4桁の整数の個数を求めて、4桁の整数の個数から引いて求めます。 ←余事象を考えます。
4桁の整数は1000以上9999以下だから、全部で
9999−999 ←整数は1から数えて余分なものを引いて求めます。なお、千の位が1〜9の9通りあり、そのそれぞれに対して、百の位、十の位、一の位がそれぞれ0〜9の10通りあることから、9×10×10×10としてもよいでしょう。
=9000個
あります。
0を全く使わない4桁の整数は
9×9×9×9
=6561通り
あるから、いずれかの桁に0が現れる4桁の整数は
9000−6561
=2439個
あります。
4桁の整数の各桁に現れる数字の和は
1+0+0+0
=1以上 ←下限チェック!
9+9+9+9
=36以下 ←上限チェック!
で、32は36に近いので、大きいほうから書き出します。
和が32になる4整数の組み合わせは、(9,9,9,5)、(9,9,8,6)、(9,9,7,7)、(9,8,8,7)、(8,8,8,8)だけですね。
(9,9,9,5)は5がどこに来るかで4通りあります。
(9,9,8,6)は6がどこに来るかで4通りあり、そのそれぞれに対して8がどこに来るかで3通りあるから、4×3=12通りあります。
(9,9,7,7)は7がどこに来るかで(4×3)/(2×1)=6通りあります。 ←組み合わせですね。
(9,8,8,7)は(9,9,8,6)同様、12通りあります。 ←条件の対等性を利用して作業を減らします。
(8,8,8,8)は1通りあります。
したがって、4桁の整数で各桁に現れる数字の和が32となるものは
4+12+6+12+1
=35個
あります。
なお、少しわかりにくいかもしれませんが、次のように考えると、すぐに解けます。
4桁の整数の各位に9個のボールを配置し、0個から4個の範囲で合計4個のボール(ボール1個は1を表しています)を取り除くと考えます。
ボール4個としきり3個を並べる場合の数を考えればよいから、 ←左端のしきりまでが千の位から取り除かれるボールの個数、左端のしきりから真ん中のしきりまでが百の位から取り除かれるボールの個数、真ん中のしきりから右端のしきりまでが十の位から取り除かれるボールの個数、右端のしきりの右側が一の位から取り除かれるボールの個数と考えます。例えば、/○//○○○であれば、千の位の数は9−0=9、百の位の数は9−1=8、十の位の数は9−0=9、一の位の数は9−3=6となります。
(7×6×5)/(3×2×1) ←7か所からしきり3カ所の場所の選び方(組み合わせですね)を考えています。
=35個
あります。
このしきりの考え方で解ける問題(東京大学1996年後期理科第1問(2))をホームページで取り上げているので、ぜひ解いてみましょう。