筑波大学附属駒場高等学校2005年数学第4問(解答・解説)


レプユニット数(各位の数がすべて1の整数)に関する問題です。
レプユニット数に関する問題は、東大でも出されたことがあります。
(1)
各位の数がすべて1の整数で3の倍数となるのだから、1が3の倍数個並んでいますね。 ←3の倍数判定法を利用しました。
したがって、最小のものは111で2番目に小さいものは111111となります。
これを(*)のような等式で表すと、3×37=111、3×37037=111111となります。 3×37=111は覚えておきましょう。また、3×37=111111となることは、111111で111を塊と考えればすぐにわかりますね。
(2)
33=3×11だから、各位の数がすべて1の整数で3、11の倍数となるものを考えることになります。
3の倍数という条件から、(1)同様、1が3の倍数個並んでいなければいけませんね。
次に、11の倍数という条件を考えます。
少し実験してみると、1が偶数個並んでいなければいけないことがわかります。 ←もちろん、11の倍数判定法を利用すればすぐにわかりますね。
結局、1が6の倍数個並んでいるから、最小のものは111111となります。
因みに、2番目に小さいものは111111111111となります。
(3)
6363を素因数分解します。
6363=63×101=7×9×101となるから、各位の数がすべて1の整数で7、9、101の倍数となるものを考えることになります。
まず、9の倍数という条件から、1が9の倍数個並んでいなければいけませんね。 ←9の倍数判定法を利用しました。
次に、101の倍数という条件を考えます。
101×11=1111で、1、11、111が101で割り切れないことから、1が4の倍数個並んでいなければいけませんね。 最後に、7の倍数という条件を考えます。
7×11×13=1001で、1001×111=111111で、1、11、111、1111、11111が7で割り切れないことからから、1が6の倍数個並んでいなければいけませんね。 7×142857=999999(=111111×9)となることを覚えていれば、すぐに思いつきますね。
結局、1が9、6、4の最小公倍数個、つまり36の倍数個並んでいなければいけないので、最小のものは1が36個並んだ数、つまり36桁の数となります。
(参考1)
実用的な倍数判定法は次の通りです。
 2の倍数→下1桁(一の位)が2の倍数(0も含む)
 3の倍数→各位の和が3の倍数
 4の倍数→下2桁が4の倍数(00も含む)
 5の倍数→下1桁(一の位)が0か5
 8の倍数→下3桁が8の倍数(000も含む)
 9の倍数→各位の和が9の倍数
 11の倍数→各位の数から1つおきにとった数の合計の差が11の倍数(0も含む)
なお、111を素因数分解すると3×37となるから、「37の倍数→一の位から3桁ごとに区切った数の和が37の倍数」という37の倍数判定法が得られますし、11111を素因数分解すると41×271となるから、「41の倍数→一の位から5桁ごとに区切った数の和が41の倍数」という41の倍数判定法が得られます。9の倍数判定法や11の倍数判定法と同様の方法で示すことができるのでぜひやってみましょう。
(参考2)
 1×1=1
 11×11=121
 111×111=12321
 1111×1111=1234321
 11111×11111=123454321
 111111×111111=12345654321
 1111111×1111111=1234567654321
 11111111×11111111=123456787654321
 111111111×111111111=12345678987654321
 1111111111×1111111111=123456789[10]987654321(真ん中の位のところが10になるので、繰り上がりが生じて、1234567900987654321




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