慶應義塾志木高等学校2020年数学第7問(解答・解説)


高校で習う無限等比級数の和をモチーフにした問題です。
(1)
筆算を行うと、1/998=0.001002004008016・・・というようになり、小数点以下は、3個ごとに初項(初めの数)1、公比2の等比数列(2の累乗)のデジタル表示になっています(ただし、繰り上がりのあるところでは、別途処理が必要です)。 ←筆算を行うというのは建前の話で、実際には、商が初めて0でない数の位を1と求めた後は、1000−998=2、1000×2−998×2=2×2=4、1000×4−998×4=4×2=8、1000×8−998×8=8×2=16、・・・というようにしています。
小数第13位から小数第15位までは15/3=5セット目で2の4乗となり、016となります。
小数第28位から小数第30位までは30/3=10セット目で2の9乗となり、512となりそうですが、11セット目の2の10乗(1024)の1を512の一の位に足さないといけません。
したがって、小数第28位から小数第30位までは513となります。
なお、小数第28位以降の様子を少し書き出すと次のようになります。
  512000000000000000
  001024000000000000
  000002048000000000
  000000004096000000
  000000000008192000
 +000000000000016384
  513026052104208・・・
2の累乗の桁が増えると、1つ下の位からだけでなく、さらに下からの繰り上がりに注意する必要があり、例えば、小数第40位の数は1ではなく、2になりますね。
(2)
筆算を行うと、5/99997=0.00005000150004500135・・・というようになり、5個ごとに初項5、公比3の等比数列のデジタル表示になっています(ただし、繰り上がりのあるところでは、別途処理が必要ですが、この問題では関係ありません)。 ←筆算を行うというのは建前の話で、実際には、商が初めて0でない数の位を5と求めた後は、100000×5−99997×5=5×3=15、100000×15ー99997×15=15×3=45、100000×45−99997×45=45×3=135、・・・というようにしています。
小数点以下を書き出すと次のようになります。
 00005
 00015
 00045
 00135
 ・・・・・
 0□△☆◎(□、△、☆、◎に0がなければ、この部分からが答えになります。)
 1・・・・
 ・・・・・
初項5、公比3の等比数列が初めて10000以上になる場合を考えます。
10000/5=2000で、3の6乗=9×9×9=729<2000、3の7乗=2187>2000だから、ここをチェックします。
729×5=3645(これが□△☆◎で、最後の5が小数第7×5=35位の数ですね)で、2187×5=10935だから、小数点以下で0でない数が初めて5個以上並ぶのは、小数第32位からで、それは36451となります。



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