慶應義塾高等学校2019年数学第3問(解答・解説)


繁分数の計算は、小学生には若干きついので、少し工夫します。
a/(a+1)の逆数を考えると、(a+1)/a=1+1/aとなります。
結局のところ、問題の操作は「ある数が与えられたとき、その数の逆数に1を足した後逆数にする」というものにすぎません。
問題文の例の続きをチェックしてみます。
2(2/1)→@2/3→A2/5→B2/7・・・
(1)
1(1/1)→@1/2→A1/3→B1/4・・・ ←操作の回数(丸数字)と分母がうまく対応していますね。
2019回目の操作後のaの値は1/2020となります。
(2)
問題文の例と(1)からわかるように、分子は常に同じ数だから、n回目の操作後にa=11/958となったということは、k=11であるということですね。
あとは、単純作業を行うだけです。
11(11/1)→@11/12→A11/23・・・
この11/23を求める際の作業を丁寧に書き出すと、
まず、11/12を逆数にします(12/11)。
次に、1をたします。
1+12/11=(11+12)/11=23/11
帯分数を仮分数に直したとき、分子が分母の値だけ増えますね。
最後に、逆数にします(11/23)。
この作業からわかるように、分母は初めの数が1で公差11の等差数列になっていますね。 ←問題文の例と(1)の場合からも分母が等差数列(公差は最初に入れた数)になっていることが確認できますね。
分母が958となるのは
 (958−1)/11
 =87回目
の操作後となり、nの値は87となります。



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