開成高等学校2019年数学第3問(解答・解説)
(1)
サイコロの目を6で割った余りで分類します。
A(余り1)・・・1、7、13、19
B(余り2)・・・2、8、14、20
C(余り3)・・・3、9、15
D(余り4)・・・4、10、16
E(余り5)・・・5、11、17
F(余り0)・・・6、12、18
2回の出た目の数の和が6の倍数となるのは、A−E、B−D、C−C、F−Fの組合せのときだけで、異なるアルファベットの組合せは1回目と2回目の入れ替わりが考えられます。
結局、すべての場合が20×20(通り)あり、条件を満たす場合が
4×3×2+4×3×2+3×3+3×3 ←A−Eの組合せとB−Dの組合せ、C−Cの組合せとF−Fの組合せがそれぞれ条件的に同じであることを利用して、(4×3×2+3×3)×2としてもよいでしょう。
=66通り
あるから、求める確率は
66/(20×20)
=33/200
となります。
(2)
サイコロの目を5で割った余りで分類します。
P(余り1)・・・1、6、11、16
Q(余り2)・・・2、7、12、17
R(余り3)・・・3、8、13、18
S(余り4)・・・4、9、14、19
T(余り0)・・・5、10、15、20
(@)
a×b×cが0とならない場合を考えます(余事象の利用)。
すべての場合が20×20×20(通り)あり、この場合は、3回ともT以外のグループの場合で、16×16×16(通り)あるから、この確率は
(16×16×16)/(20×20×20)
=(4×4×4)/(5×5×5) ←うまく約分できますね。
=64/125
だから、求める確率は
1−64/125
=61/125
となります。
(A)
有名問題で、同じような問題が東大(2003年前期理科数学第5問)や京大(1992年前期文理共通数学第4問、2023年理系数学第3問)で出されています。
a×b×c/6が整数とならない場合、つまりa×b×cが6で割り切れない場合を考えます(余事象の利用)。
a×b×cが6(=2×3)で割り切れないのは、a×b×cが2で割り切れないか3で割り切れない場合で、それは、3回ともQ、S、T以外の場合(3回ともPかRの場合)か3回ともR、T以外の場合(3回ともPかQかSの場合)になります。
すべての場合が20×20×20(通り)あり、この場合は
8×8×8+12×12×12−4×4×4 ←3回ともPの場合がダブっていることに注意しましょう。わかりにくければヴェン図をかくとよいでしょう。
=4×4×4×(8+27−1) ←分配法則を利用しました。
=4×4×4×34(通り)
あるから、この確率は
(4×4×4×34)/(20×20×20)
=34/(5×5×5) ←うまく約分できましたね。上で計算しなかったのは、これを見越していたからです。
=34/125
だから、求める確率は
1−34/125
=91/125
となります。