大阪星光学院高等学校2025年数学第4問(解答・解説)
とりあえず、180°回転して同じになるものは1通りと考えるという条件を無視します。 ←あえて数えすぎて(ダブらせて)後で調整します。
少し難しそうな問題なので、問題文の例(n=1のとき)をまず理論的に分析します。 ←180°回転すると〇×と同じになる×〇がはじかれているとうことはすぐにわかりますね。そこで、左右対称性に着目します。
2×1=2個のマスに〇と×を入れるとき、入れ方は全部で(2×2(2を2個かけあわせた数))通りあります。
このうち、左右対称なもの(□□(□には同じ記号を入れます))は、□に入れる記号の決め方(1個のマスの記号の入れ方にほかなりませんね)を考えればよく、2通りあります。
180°回転して同じになるものを1通りと考えるとき、左右対称でないなものに関してはダブルカウントされているから、記号の入れ方は全部で
(2+2×2)/2 ←ダブルカウントされていない方をあえてダブルカウントしてすべての場合をダブルカウントされた状態に持ち込み、重複度の2で割りました。2+(2×2−2)/2とすることもできます。
=3通り
となりますね。
(1)
2×2=4個のマスに〇と×を入れるとき、入れ方は全部で(2×2×2×2(2を4個かけあわせた数))通りあります。
このうち、左右対称なもの(□△△□(□と△にはそれぞれ同じ記号を入れます))は、□と△に入れる記号の決め方(2個のマスの記号の入れ方にほかなりませんね)を考えればよく、(2×2)通りあります。
180°回転して同じになるものを1通りと考えるとき、左右対称でないなものに関してはダブルカウントされているから、記号の入れ方は全部で
(2×2+2×2×2×2)/2 ←ダブルカウントされていない方をあえてダブルカウントしてすべての場合をダブルカウントされた状態に持ち込み、重複度の2で割りました。2×2+(2×2×2×2−2×2)/2とすることもできます。
=10通り
となります。
n=1とn=2のときの分析がきっちりできたので、メインの問題を片づけてしまいます。
(3)
(2×n)個のマスに〇と×を入れるとき、入れ方は全部で22n(2を(2×n)個かけあわせた数)通りあります。
このうち、左右対称なものは、n個のマスの記号の入れ方を考えればよく、2n(2をn個かけあわせた数)通りあります。
180°回転して同じになるものを1通りと考えるとき、左右対称でないなものに関してはダブルカウントされているから、記号の入れ方は全部で
(2n+22n)/2 ←ダブルカウントされていない方をあえてダブルカウントしてすべての場合をダブルカウントされた状態に持ち込み、重複度の2で割りました。2n+(22n−2n)/2とすることもできます
=2n-1+22n-1(通り)
となります。
(2)
(3)のnが3のときだから、n=3のとき、記号の入れ方は
2×2+2×2×2×2×2
=36通り
あります。
(参考)
21=2→22=4→23=8→・・・
2を順にかけていっているので、→の向きに1つ移動する(指数が1増える)と当然2倍になっていき、→と反対の向きに1つ移動する(指数が1減る)と当然1/2倍になりますね。
すると、
・・・→2-2=?→2-1=?→20=?→21=2→・・・
20=2×1/2=1となり、2-1=1×1/2=1/2=1/21となり、2-2=1/2×1/2=1/4=1/22となることもすぐにわかるでしょう。