筑波大学附属駒場高等学校2025年数学第2問(解答・解説)
(1)
99を素因数分解すると3×3×11となります。
1以上99以下の整数で3でも11でも割り切れない整数の個数を求めればよいから、<99>は
99×2/3×10/11 ←下の(イメージ図)を参照しましょう。(2)以下も同様です。
=60
となります。
(イメージ図)
とりあえず、1から6までの6個の整数で2でも3でも割り切れない数が何個あるか考えてみます。
2または3で割り切れる数に〇をつけます。
1AB
C5E
2でも3でも割り切れない数を×、2または3で割り切れる数を〇として、次のように並べ替えることができます。
××〇
〇〇〇
縦2、横3の長方形の縦が1/2、横が2/3になり、面積が6×1/2×2/3=1×2=2となるイメージです。
3と11の最小公倍数の33個の場合について説明します。
〇は1から33までの整数を並べたもの(上の例の並べ替えた後の図と同様のもの)で、〇は3で割り切れる数、〇は11で割り切れる数、〇は3でも11でも割り切れる数を表します。
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
縦3、横11の長方形の縦が2/3、横が10/11になり、面積が33×2/3×10/11=2×10=20となるイメージです。
99個の場合、これがちょうど99/33=3セットあるだけのことですね。
なお、ヴェン図をイメージして、1以上99以下の整数の個数から、3または11で割り切れる整数の個数を引いて求めると、
99−(99/3+99/11−99/33)
=99−(33+9−3)
=60
となります。
(2)
1以上n以下の整数で3で割り切れない整数の個数を求めればよいから、n=3aのときの<n>は
n×2/3
=2n/3
となります。
なお、3で割り切れる整数は3個ごとに現れるから、1周期の3個だけ調べればよく、3で割り切れない整数は、以下のように3個中2個あることがわかります。
1〇 、2〇 3×
nは3で割り切れる整数で、半端がないから、求める個数はn×2/3となります。 ←小学生の場合、文字があるとわかりにくいですが、その場合は具体的な値を考えてみればよいでしょう。例えば、n=3×3=9のとき、3個中2個が条件を満たすのであれば、9個の場合に条件を満たすのが9×2/3(個)となるのは当たり前のことだとわかるはずですね。
(3)
1以上n以下の整数で3でも5でも割り切れない整数の個数を求めればよいから、n=3a×5bのときの<n>は
n×2/3×4/5
=8n/15
となります。
(1)、(2)の最後に述べたように、ヴェン図をイメージしたり、1周期の15個を調べつくたりして解くこともできます。
(4)
1以上n以下の整数で互いに異なる2つの素数pでもqでも割り切れない整数の個数を求めればよいから、n=pa×qbのときの<n>は
n×(p−1)/p×(q−1)/q
=pa×qb×(p−1)/p×(q−1)/q
=pa-1×qb-1×(p−1)×(q−1) ←pとqが1個ずつ約分できましたね。
となり、これが24と等しくなります。
一般性を失うことなくp<qとできます。 ←異なる素数p、qの大小関係はp<qまたはp>qですが、条件的に同じだから、p<qの場合だけ考えればいいですね。
24を素因数分解すると2×2×2×3となります。
素因数2がたくさんあるから、唯一の偶数の素数2があるかどうかで分類して解きます。
(あ)素数2が含まれる場合
2は最小の素数だから、p=2となります。
このとき、2a-1×qb-1×(q−1)=24となります。
qは奇数となり、q−1は偶数となります。
2a-1は1、2、4のいずれかとなります(それぞれa=1、2、3となります)。 ←q−1が偶数だから、2a-1は8となりませんね。なお、21=2、22=4、23=8、・・・というように、指数(2の右肩の数)が1増えると2倍になり、1減ると1/2倍になっているから、20は21=2の1/2倍の1となりますね(他の指数についても同様です)。
a=1のとき、qb-1×(q−1)=24となり、q−1は8か24となりますが、それぞれq=9か25となり、素数とはならないのでこの場合はありません。
a=2のとき、qb-1×(q−1)=12となり、q−1は4か12となり、それぞれq=5か13となります。
q=5のとき、5b-1=3となり、条件を満たさず、q=13のとき、13b-1=1となり、b−1=0つまりb=1とすれば条件を満たします。
このときのnは2×2×13=52となります。
a=3のとき、qb-1×(q−1)=6となり、q−1は2か6となり、それぞれq=3か7となります。
q=3のとき、3b-1=3となり、b−1=1つまりb=2とすれば条件を満たし、q=7のとき、7b-1=1となり、b−1=0つまりb=1とすれば条件を満たします。
このときのnは2×2×2×3×3=72か2×2×2×7=56となります。
(い)素数2が含まれない場合
pもqも奇数となり、p−1もq−1も偶数となります。
p−1とq−1に素因数2の割り振りを考えると、一方が1個でもう一方が2個となります。また、素因数3の割り振りを考えると、両方とも0個か片方だけが1個となります。
p<qに注意すると、p−1とq−1の組合せは以下の通りとなります。
p−1 2 2 4
q−1 4 12 6
それぞれのpとqの組合せは
p 3 3 5
q 5 13 7
となり、条件を満たします。
(p,q)=(3,5)のとき、3a-1×5b-1×2×4=24となるから、a−1=1、b−1=0つまりa=2、b=1となり、このときのnは3×3×5=45となります。
(p,q)=(3,13)のとき、3a-1×13b-1×2×12=24となるから、a−1=0、b−1=0つまりa=1、b=1となり、このときのnは3×13=39となります。
(p,q)=(5,7)のとき、5a-1×7b-1×4×6=24となるから、a−1=0、b−1=0つまりa=1、b=1となり、このときのnは5×7=35となります。
したがって、求めるnは35、39、45、52、56、72となります。
なお、素数p、qが24を超える素数(29以上の素数)となることはない(例えば、qが29の場合を考えると29−1が24を超えてしまい、条件を満たさないですね)から、素数p、qとしてありうるものは、2、3、5、7、11、13、17、19、23となります。
このうち、11−1=10、17−1=16、19−1=18、23−1=22が24の約数とならないことがすぐにわかるから、結局、素数p、qとしてありうるものは、2、3、5、7、13となります。
このことに着目して、調べつくすことも可能かもしれませんね。
面倒そうで、ミスが起こりそうなのでしませんが・・・