開成中学校2006年算数第2問(解答・解説)
まず、「さとし君は家から図書館に向かいましたが、郵便局まで来たところで忘れ物をしたことに気づき、すぐに家に引き返して忘れ物をとり、すぐに図書館に向かいました。そのため、図書館に着くまでに、予定の時間の2.1倍かかってしまいました。」という部分について考えます。
余分にかかった時間(予定の時間の2.1−1=1.1倍の時間)は寄り道(青線部分)で生じています。
速さの比 上り:下り=50:75=2:3
↓逆比←距離一定(さとし君の家〜郵便局)
時間の比 上り:下り=3:2
だから、青線部分の上りにかかった時間は、予定の時間の
1.1×3/(3+2)
=33/50倍
となります。
時間の比 (さとし君の家〜郵便局):(さとし君の家〜図書館)=33/50:1=33:50
‖←速さ一定(上りの速さ)
距離の比 (さとし君の家〜郵便局):(さとし君の家〜図書館)=33:50
となります。
次に、「その日の帰り道、中学校まで来たところで、さとし君は忘れ物をしたことに気づき、すぐに図書館に引き返して忘れ物をとって、すぐに家に向かいましたが、家に着くまでに、予定の時間の1.7倍かかってしまいました。」という部分について考えます。
先ほどと全く同様に考えることができます。
余分にかかった時間(予定の時間の1.7−1=0.7倍の時間)は寄り道(赤線部分)で生じています。
速さの比 上り:下り=50:75=2:3
↓逆比←距離一定(図書館〜中学校)
時間の比 上り:下り=3:2
だから、赤線部分の下りにかかった時間は、予定の時間の
0.7×2/(3+2)
=14/50倍 ←あえて約分しません。
となります。
時間の比 (図書館〜中学校):(さとし君の家〜図書館)=14/50:1=14:50
‖←速さ一定(下りの速さ)
距離の比 (図書館〜中学校):(さとし君の家〜図書館)=33:50
となります。
さとし君の家〜図書館の間の距離を[50]とすると、さとし君の家〜郵便局の間の距離は[33]、図書館〜中学校の間の距離は[14]、郵便局〜中学校の間の距離は
[50]−([33]+[14])
=[3]
となり、これが90mに相当します。
したがって、さとし君の家と図書館の間の道のり
90×[50]/[3]
=1500m
となり、さとし君の家と郵便局の間の道のりは
90×[33]/[3]
=990m
となります。