開成中学校2010年算数第3問(解答・解説)
(1)
10時の時点で
30×10
=300度
「後方」にいた長針が
6−1/2 ←時計算における長針の速さは360/60=6度/分で、短針の速さは30/60=1/2度/分ですね。
=11/2度/分
の速さで短針を追いかけるのだから、長針と短針が重なるのは
300÷11/2
=600/11
=54・6/11分後
=54分360/11秒後
=54分32・8/11秒後
となります。
したがって、求める時刻は10時54分32・8/11秒後となります(帯分数は・を利用して表しています。以下同様です)。
(2)
(1)の時刻から時計を動かしていきます。
長針と短針の位置関係は次の図のようになり、秒針が大体1周する間(1分間)に4回条件を満たすことがわかります。 ←11時10分の少し前あたりは、「1周」に4回というのが微妙ですが、答えの回数が減るほどの影響はありません。
11時10分までは同じような状況になりますね。
11時10分−10時54分32・8/11秒
=15分27・3/11秒
で、秒針は15周と半周弱ですが、11時10分の時計の位置(次の図を参照)を思い浮かべれば、最後の半端の部分は(あ)の状況で終わっていることがわかります。
したがって、求める回数は
4×15+1
=61回
となります。
条件を満たす最後の時刻を求めるので、11時10分からさかのぼって(時計を逆回しして)考えます。
図の△の角度は
30−1/2×10
=25度
となります。
11時10分から、(あ)の状態になるのは、秒針と長針のちょうど真ん中に短針が来るときですね。
秒針と長針の常に真ん中にある架空(かくう)の針Xを考えると、針Xと短針が重なる場合を考えればいいですね。
針Xは、11時10分の時点で図の位置(□=60/2=30度)にあり、毎分(360+6)/2=366/2度の速さで動くので、時計を逆回ししたときに、針Xと短針が初めて重なる(針Xが初めて短針に追いつく)のは、
(25+30)÷(366/2−1/2)
=110/365
=22/73分後
となります。
したがって、求める時刻は
11時10分−22/73分
=11時9・51/73分
=11時9分3060/73秒
=11時9分41・67/73秒
となります。