京都女子中学校2009年A算数第6問(解答・解説)


Aを□で割ると、(□−1)余ることから、A+1は□で割り切れることがわかります。 ←何とか割り切れるようにならないかと考えることが大切です。
(1)
A+1は、8でも10でも割り切れる数、つまり、40(8と10の最小公倍数)の倍数となります。
もっとも小さい数を考えるのだから、Aは
  40−1
 =39
となります。
因(ちな)みに、2番目に小さいAは、40×2−1=79となります。39×2=78としてしまうミスが結構見られるので、注意しましょう。
(2)
A+1は、2でも3でも4でも5でも6でも7でも8でも9でも10でも割り切れる数、つまり、2、3、4、5、6、7、8、9、10の最小公倍数の倍数となります。
2、3は6に含まれ、4は8に含まれ、5は10に含まれるので、2、3、4、5、6、7、8、9、10の最小公倍数と6、7、8、9、10の最小公倍数は一致します。
さらに、6(2×3)は、8×9に含まれ、10(2×5)のうち、2は8に含まれることから、結局、7、8、9、5の最小公倍数を考えればいいことになります。
7、8、9、5は互いに素(1以外に公約数を持たない)なので、7、8、9、5の最小公倍数は
  7×8×9×5
 =7×9×40 ←偶数の8と5を先に計算します。〜「5と2は仲良し」
 =63×40
 =2520
となります。
したがって、最も小さいAは
  2520−1
 =2519
となります。
なお、2、3、4、5、6、7、8、9、10の最小公倍数を地道に求めると、次のようになります。
 2)2 3 4 5 6 7 8 9 10
 2)1 3 2 5 3 7 4 9  5
 3)1 3 1 5 3 7 2 9  5
 5)1 1 1 5 1 7 2 3  5
   1 1 1 1 1 7 2 3  1
  2×2×3×5×1×1×1×1×1×7×2×3×1
 =2520
(2)で説明した考え方を使うと、日本数学オリンピック2008年予選第1問(4つの相異なる1桁の正の整数がある。これらの最小公倍数として考えられる最大の値を求めよ。)の答えが2520となることがすぐにわかります。



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