灘中学校2009年算数2日目第4問(解答・解説)
それほど条件が複雑ではないので、線分図などで条件整理するまでもないですね。
(1)
兄が4歩歩く間に弟が3歩歩き、弟の歩幅が48cmで兄の歩幅の0.8倍であることから、兄と弟の速さの比は
(48×10/8×4):(48×3) ←計算せずに約比しましょう。
=5:3
となります。
また、兄が「動く歩道」上をAからBまで行くのにちょうど80歩歩いたことと、「動く歩道」が止まっていたら、兄がA地点からB地点まで行くのにちょうど112歩で歩くことから、兄と「動く歩道」の速さの比は
80歩:(112歩−80歩) ←時間一定のとき、速さの比=距離の比となりますね。
=5:2
となります。
結局、兄の速さ:弟の速さ:「動く歩道」の速さは
5:3:2 ←比合わせするまでもないですね。
となるので、(兄+「動く歩道」)の速さ:(弟+「動く歩道」)の速さは
(5+2):(3+2)
=7:5
となり、(兄+「動く歩道」)の速さでAB間を進む時間と(弟+「動く歩道」)の速さでAB間を進む時間の比は
5:7 距離一定⇒時間の比=速さの比の逆比
=D:F
となります。
F−D
=A
が16秒に相当するから、(兄+「動く歩道」)の速さでAB間を進む時間は
16×D/A
=40秒間
となります。
この時間に、「動く歩道」は兄の歩幅の32歩分の距離を進むので、「動く歩道」の速さは
48×10/8×32÷40 ←うまく約分できますね。
=48cm/秒
となります。
(2)
弟に関する条件に注目して解きます。
AB間の距離は
48×10/8×112(cm)
で、弟が「動く歩道」上をAからBまで歩くときに「動く歩道」が進む距離は
48×(40+16)
=48×56(cm)
だから、弟が進む距離は
48×10/8×112−48×56(cm)
となります。
したがって、弟は
(48×10/8×112−48×56)÷48 ←実際は、この式を一気に作ることができますね。
=10/8×112−56 ←分配法則を利用すると、「÷48」がうまく消えますね。
=140−56
=84歩
歩いたことになります。
なお、(2)の問題だけであれば、48cm、16秒の条件は不要です。
次のように解けばよいでしょう。
兄と弟の速さの比は
(5×4):(4×3) ←兄と弟の歩幅の比=5:4で、同一時間の歩数の比が4:3だからです。
=5:3
となります。
また、兄と動く歩道の速さの比は
80:(112−80)
=5:2
となるから、兄と(弟+「動く歩道」)の速さは等しくなり、兄と(弟+「動く歩道」)がA地点からB地点まで進むのにかかった時間も等しくなります。
その時間に兄は112歩歩くのだから、弟は
112×3/4
=84歩
歩いたことになります。