灘中学校1987年算数1日目第10問(解答・解説)


8つの正三角形で囲まれた立体は、正八面体ですね。
正八面体の展開図では、正八面体の最も離れた2頂点は、正三角形を2つ組み合わせたひし形の対角線の両端になります。 ←立方体(正六面体)の展開図では、立方体の最も離れた2頂点が、正方形を2つ組み合わせた長方形の対角線の両端になることと同じことですね。
また、正八面体で平行になる面というのは、最も離れた面になります。
以上のことを利用すれば、簡単に解けます。
1の面の2つの頂点を下の図のようにA、B、Cとし、A、B、Cから最も離れた頂点をそれぞれD、E、Fとします。
灘中学校1987年算数1日目第10問(解答・解説)の図1
実は、A、B、Cを含む面が1の面とくっついてしまう(最も離れた面になりませんね)ことに着目すれば、この時点で答えが求まります。
図のBに注目すると、1、2、3、4の面が答えでないことがわかります。次に、図のCに注目すると、5、6の面が答えでないことがわかります。最後に、図のA(7のところ)に注目すると、7の面が答えでないことがわかります。
結局、答えは8の面しか考えられないですね。
勉強のため、8の面の3つの頂点がD、E、Fになるか確認してみましょう。
灘中学校1987年算数1日目第10問(解答・解説)の図2
8の面の3つの頂点がD、E、Fになりましたね。
なお、正八面体の展開図で4つの正三角形が一直線に並ぶ場合、両端の2つの正三角形が平行になることを利用して解くこともできます(下の左の図の赤紫色の正三角形)。
このことを利用すれば、2と5、3と6、4と7がそれぞれ平行となることがすぐにわかるので、1と平行な面が8となることもすぐにわかりますね。
灘中学校1987年算数1日目第10問(解答・解説)の図3




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